カチカチ生徒会長VSユーモア4コマ。

@zzzuke

第1話「起・会長皆勤賞の男」

どうも、ずけと申します。普段はイラストや4コマ、写真の方をちょくちょくSNSにUPさせてもらっています。


ひょんなことから、週刊少年ジャンプの読者応募ページに4コマを投稿し始め、レジェンドになり、PS4を貰える運びとなりました。オススメのゲームあったら教えてください。


それではまず、お話の土台になる、会長時代の自分についてまずお話していきます。なんで会長やったの?というところも含めて。


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「会長皆勤賞の男」

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突然言いますが、僕は、小中高と会長職をしてきました。


自分でも信じられません。「嘘だろ?」と疑いたくなりますが、マジでやってきました。というか、やってくることができました。


会長当時の僕の感じを言うと、とにかく“タスク”の少年でした。日々積み重なるタスクを消化するために学校に足を運び、帰宅し、明日の予定を確認する。


児童会長の時、小学6年生でありながら、「通学」ならぬ「通勤」する思いで学校に通った日々もありました。


中学3年生の生徒会長の時もそんな感じでした。タスクは更にハードになり、「通勤」感はグレードアップしていました。みんなは楽しく呑気に遊んでいる中、自分は放課後居残って先生と会議したり、議案書を作ったり…。

勿論残業代は出ませんでした笑。当たり前ですが笑。


わずかな時間を見つけては他委員会との打ち合わせることも数多くあったので、TVとかで見た知識とかと照らし合わせながら「ホントに会社っぽいな~」と当時ながらに思っていました笑

でも、ここまで読んで、なんでそんなに頑張ってたの?って思う人もいるかと思います。


多分それは、自分なりに考察してみるに…、僕が小5くらいに母の働く老人ホームによく行っていたことが原因だと思います。


その時、めちゃくちゃ優しくしてくれた山田さんというおばあちゃんがいました。いつまでも居てくれるような温かさがあったのですが、会ってから3カ月ほどで亡くなられてしまいました。本当に突然でした。


そこで、幼い僕は、「人の命はいつまでもあるわけじゃないんだ。一瞬一瞬を大切にして、一生懸命生きていこう」と初めて思い知ったわけです。

「人の命は有限である」ということを学び、無邪気に生きていた僕は子供ながらに、いや、子供だからこそ、大きな衝撃を受けました。

おそらく、その経験が、亡くなってしまった山田さんが、原動力でした。


それまでは、普通におちゃらけている、普通の少年でした。目立ちたがり屋なわけでもない、友達とのお喋りが好きな、そこら辺にいるやんちゃなガキでした。ラクガキしたり、工作するのが得意で、授業中は絵を書いたり、コロコロを友達と読みあって、でんじゃらすじーさんの下ネタで普通に爆笑したりしていました。


なんならひっそり生きていきたいと思うくらいの人間で、あまり派手じゃない友達数人と馬鹿なことを言い合ってる時間が一番楽しかったのを覚えています。

ただ、この時、山田さんの死を目の当たりにした時から、「僕も何か頑張ろう」と思い始めたでした。

思っただけだったら良かったのですが、それを思ったタイミングに上手く「機会」が巡り合わせたことが、僕の人生を変えるポイントになったのでしょう。


そう、その「機会」というのが、児童会長選挙でした。小6のこの時期が来たとき、たまたまジャンケンで負けたので、クラスの中で班長をやっていました。

立候補者が居なかった為に、班長の中で児童会長を決めることになり、6人の班長の中の1人、という訳で、児童会長候補になったわけです。


あまり目立ちたくもない僕は、候補になっても立候補しようとはしませんでした。

結局、6人の班長の中から運ゲーでクラスで1人の児童会長候補を決めることになり、ジャンケン大会に。


あの時、「グー」を出していなければ、僕の人生は全く違っていたのかもしれません。


じゃんけんでまんまと負けた僕は、まんまとクラスで1人の児童会長候補に推薦されたわけです。


しかし、ここで僕は「もう決まっちゃったら覚悟を決めて一生懸命やるしかない」と思ったわけです。

大変だろうとは思っていたけれど、「よし、それでも一生懸命頑張ってみるか!」と思ったわけです。山田さんの影響で、一瞬一瞬を大切に生きていこうと、子供ながらに決心していたわけです。

そして、マニフェストを一生懸命考え、頑張って演説した結果、なんやかんやで当選してしまいました。

児童会長になり、「ひっそり生きていこうかな」と思っていた僕の人生の歯車は、多分そこで狂いました。


その後については、自分のように、「推薦されたら引き受ける!」という人がクラスに必ずしもいる訳ではなく、児童会長をしていたという人も少なかったので、中学に上がった時、中1の時には自然とルーム長になっていました。

「ルーム長」というキャラ、そう中学生活における最早絶対的ともいえる「立ち位置」が決まってからは、いつのまにか「真面目キャラ」としてのポジションを余儀なくされてしまっていたのでした。


気づいたらそうなっていた、というやつです。

小学校の時に、ギャグをやんややんやと言い合っていた身内数人とは、ものの見事に別のクラスになってしまいました。

一生懸命頑張ろう!という根底の思いはまだ消えず、ルーム長としてクラスをしきったり、行事を運営する日々が続きました。


そしてまた、時が流れ、生徒会長推薦の時期。児童会長時代の大変さも、ルーム長というリーダー職の大変さも身に染みてよくわかってはいましたが、同時に、この時はその達成感も知っていました。


実際、クラスで団結して文化祭の出し物を成功させた時、「ルーム長、色々と動いてくれてありがとう!」というあの声が忘れられませんでした。


そして、他に手を挙げる人がいなかったために、クラスの生徒会長候補者となり、他のクラスの候補者とバトルすることになったわけです。

そしてまた、一生懸命に演説文を考え、出来る限り堂々と演説をし、当選しました。

そう、生徒会長になったわけです。


こうなってくると、最早、会長職が板についてくるわけで、色々な行政の管理とか、委員会の企画運営を見るたびに、「穴」が目につくような視点を身に付けていったわけです。能力としての「会長」が出来ていきました。

「アレ?ここ、こうすれば、もっと良くなんじゃね?」とか、「そこで満足しちゃうのか~、う~ん。もったいないな~」という発想が、自然と生まれてくるわけです。組織の中で。


そうすると、生徒会長が板についてからは、委員会に意見を出したりとか、運営に意見を届けたい!と思うようになっていきました。もう完全に染まってますね。

幸か不幸か、そういう議論が活発だったというのもあって、これまでの経験を活かして、アグレッシブに発言する機会が増えていきました。

この時にはもう、小3くらいの「ひっそり生きよう」とか思っていた僕はもうどこかにいってしまいました。


そして、下らないギャグを友人数人と言い合うようなかつての「自分」は薄れていったのでした。生徒の模範になるように、という意識が、公の場でふざけたりすることを阻んでいました。

そうして、「真面目な人格」が形成されていったという訳です。勉強も、会長をしていなかった時に比べて、するようになり、成績も上がりました。生徒会長は成績がいい、というイメージは、人格が真面目になるからあながち間違いじゃないな、と思いますね(経験談)。


そうして、高校に入り、生徒会に意見を出しているうちに、また推薦され、また高校でも生徒会長になったわけです。

でも、高校だとちょっと今迄の小中の会長生活とスタイルが変わっていました。それについては、また追って話したいと思います。

いや~っ。流れって怖いね。そうして、小中高会長皆勤賞を達成してしまったわけです。


そして、この会長生活を通して、膨大なタスクを日々日々淡々と熟すための、オカタイ人格が完成されていったわけです。

今から振り返れば、日本人の勤労の精神をギュギュっと凝縮したような面持ちで頑張っていた感じでした。カッチカチな「頑な」を、ピンピンに「張って」いました。そういう意味での「頑張る」。


という訳で、数々あった会長のタスクを頑張って消化し続けた訳です。

大変だったけど、強制されてやっいる訳でもなく、最初に言ったように、「精一杯生きよう」という、自分の信念に従ってやっていた訳なので、全然苦じゃなかったことを覚えています。なにより達成感があった。色々な事を経験しました。


会長とは最高の雑用だ。と思いました。当時、色んな経験を得るには責任を得て齷齪(あくせく)とタスクを消化するに限る、そう思いました。逆に言えば、見返りも何も無い会長で、「全ては自分の経験になる」って思ったりしなかったら、やってられなかったのかもしれませんね笑


数々あったタスク。その一部をちょっとだけご紹介しましょう。

他に…といえば、そう、例えば、ヤンチャしたりしてる人を注意したりね。だから、ヤンチャなグループとか不良グループとは一応対立してる関係にはありましたかね。注意しなくちゃいけなかったので。


小学校時代から僕の近くにはDというヤンキーがいて、すごくちょっかいを出してきました。Dを取り巻く悪ガキにも、ルーム長若しくは会長らしく、色々と注意をしていました。逆に注意したりすることで、普通の人よりもヤンキー系の人たちと関わりはあったのかもしれません。


Dはその最たる例でした。Dとのエピソードも、また追って話しましょう。

それと、委員会というシステム。月ごとに訪れるイベントの多さ。それに伴う連絡。小中までは携帯も勿論なかったので、連絡は全て口伝い。

仲のいい人から人へ、というアナログを極めた超原始的な連絡方法が主流でした。もしくは、校内放送で伝えるか。


しかし、そうした間接的な連絡方法は、本人が本当に情報を確認しているかどうか分からないため、連絡がキチンと伝わっているのか気になる僕は、結局自分の足で一人一人に連絡をしていたように思います。

教訓になりますが、振り返ってみれば、その方が、いっそ色々話せて良かったなって思いますね。親密度も深まった。


高校の会長時代からは、携帯での連絡になり、あまり親しくない人にでもLINEで連絡を送れるようになったので、親密度は全くと言っていいほど深まらず、普通に「役員」という関係で事務的な感じになっていきました。これが大人の世界か…、と当時は感じたものです。信頼度とかじゃなくて、「連絡が伝わったか否か」という部分が大切、という感じです。


だから今になって、フェイストゥフェイスの連絡手段は原始的でありながら大切だな、と思っています。ちゃんと、目を見て連絡をする、ということ。こうしたことを会長職から学べました。

それと、イベントがある度に「会長挨拶」というお決まりの儀礼イベントがありました。そのために、毎回自分はネタを用意しなければ!という念に駆られていました。

勿論、テンプレっぽい発言を、去年の生徒会長からコピペしてくれば、ただの暗記作業として終わるはずなんですが、自分はそれが嫌だったのでしませんでした。こういうものは、創作せねば。と思ったのです。


図書館で偉人伝みたいな高尚な本を読んでみたり、なんか使える言い回しとかはないかと辞書をあさったり…そんなこんなでやっと会長挨拶の原稿や、演説文を用意していました。会誌に載せるための文章もマジでめちゃくちゃ書きました。

そういった時に硬派な文体で文章を書きまくっていたせいか、今でもこうして文を書いている時に、どうしても“オカタイ”部分が残ってしまっています。

ホントは、ユーモア満載な言葉を使っていきたい所存ではありますが、なかなかそうも行きません。圧倒的ユーモア不足。チャップリンが先祖にいればな。


という訳で、そうしたオカタイ部分は今の文にも引き継がれ、現在「平成少年の求道」マガジンにまとめてあるような文章になっているわけです。良かった点と言えば、こうしてつらつらと長い文章がかけるようになったという点ですかね。やっぱり文章の練習は実践に限ると思います。

といった感じでしょうか。こんなようなタスクを日々、目まぐるしく消化していたわけです。こんなに仕事をしてる学生いたか!?って思えるくらいのタスクでしたが、今となってはいい思い出です。


とにかく、今回伝えたい内容は、僕という人物がギャグ4コマを描いているという事実に対して、過去を振り返ってみて、「ギャグ4コマを描くような奴ではなかった」ということです。

その、会長時代の人格はだいたい分かったでしょうか。

イメージで言えば、…そうですね、漫画のキャラとかで言うと分かりやすいかもしれません。ジャンプで昔連載していた「スケットダンス」の生徒会長の椿みたいなカチコチさでした。分かるかな、この例え(汗)


そう、そんなオカタイ生徒会長であった僕、ずけなんですが、現在、「4コマ」、特にギャグ4コマという世界にどっぷり浸かっています。

おかしな話ですよね。楽描アホリズムとかいうアホなラクガキのマガジンも作っちゃって。


タスクばかりの日々を送っていた、そんな僕が、何故ギャグ4コマを描くことになったのか。


今回は、会長をやっていた僕がどんな少年だったかについて書きました。これが前提になるので。

次回からはストーリーが動き出し、普通に小説っぽくなってしまうかもしれません笑

第2話では高校に入って、1人のおちゃらけた友人「S」と出会い、「頑張ろう頑張ろう」と、頑(かたくな)を張ってきたカチカチのずけ会長が、ふわふわとした「ユーモア」に出会う事件について書いていこうと思います。


(続く)




PS

ここまで読んでいただいて、どうもありがとうございました。ずけです。

拙い文ですので、なにかご指摘などあれば適宜修正していこうと思います。


コメントあれば気軽にお願いします。「自分は〇〇委員会の委員長やってた!」とかでもいいので笑


偏見かもしれないけど、カクヨムには図書委員長が多そうなイメージです。

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