続・恋をおしえて
深見鈴鹿
00:プロローグ
秋には
あまく柔らかな綿菓子のような
そのしあわせに満ちた味を
ふたりで、みんなで、わけあって
日常が夢のような虹色に彩られていく
そんな日々を夢見ていた、わたし
冬には
にぶく効く麻酔のような
緩慢な胸の痛みとしびれ
底に澱となって積もっていくざらざら
そんなものを全部溶かしてしまいたくて
混沌をかき回し続けている、わたし
ねえ、春のわたし、
この恋は、まだ、そこに咲いてる?
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