肴
かたぎはら
モノローグ
午後12時。今日はバイトが長引き、ヘトヘトである。
「お帰り、ケン。」
おう。
ルームメイトのコウが部屋から顔を出す。
「なんか飲む?」
ビールちょうだい。
「はいはい。」
遅くに帰っても起きていて、酒を出してくれる。我ながら良いルームメイトを持ったものだ。
「別に僕は君の召使いじゃないんだけど。」
人の心読むな。
「はい、ビール。」
サンキュー。
こうして今日もシェアハウス「トマル」の夜は更けてゆく。
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