「痛い話。」

arm1475

序。

『拡 張』。


 パソコンを趣味で使う人なら、もう散々使い慣れた言葉である。


 しかし、この言葉には、ある病気持ちの人たちの中には、


「 地 獄 の 責 め 苦 」


 を想起し、部屋の隅でがたがた震えながら命乞いする者が存在する事はあまり知られていない。











 ……失礼、ちょっと思い出して部屋の隅でがたがた震えてました。うふふ(虚ろげな顔でモニターを見つめながら)


 その病気とは、「尿路結石」いわゆる「腎臓結石」である。


『拡張手術』。


 実に奇妙な手術の名称である。

 自分もそんな名称の手術、あの日まで全く知らずにいましたから。

 上記症状の一部の患者に対して施されるものなのだが、この手術を知らぬ結石患者は、実に幸せである。

 実際、この手術を受ける患者は、そう滅多には居ない。

 それが幸運なのか否かは、各自の判断に任せたい。


 その理由をこれから記すが、注意してもらいたい事が一つ、ある。


 とにかく、話の内容が


『 痛 い 』


 の一言に尽きるのだ。


 従って、


「痛い話だけは絶対、嫌っ!!!聞きたくないっ!!!」


 という方は、この「痛い話」の閲覧をご遠慮していただきたい。


 間違って読んで、とても不快な気分になったとしても、当方は一切、完治、もとい、関知しない。

 運が悪かったと思って諦める様に。うふふ(虚ろげな顔でモニターを見つめながら)


 それでも貴方は、まだ運が良いのだ。


 そう。

 『拡張手術』という、男を屈辱的な目に遭わせる、最悪な手術を知らないだけ、己が少し健康である事を、天と運と両親に感謝したまえ。

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