「写真」の彼女

miso

第1話 到着

プワァーンーー。

『3番線、電車がまいります、ご注意ください。』

駅のホームに電車の到着メロディが流れ出す。

ホームには肌を濡らし、リュックを背負った青年が立っていた。

シューー。

扉が開き、ほとんど人のいない電車に青年は乗り込む。

電車に揺られ、窓を眺めながら目的地を目指す。

「次は〜倉敷〜倉敷〜 」

「3年ぶりか…」ぼそっと口に出し、電車を降りる。

改札をくぐり、外に出ると、強い光が青年を襲う。

汗がどっと吹き出し、リュックに縛っていたタオルを解き、汗を拭く。


曽祖父が亡くなって3年あまり。青年は夏休みを使って曽祖父の家がある岡山県は倉敷に来ていた。


最寄りのバス停でバスを降り、曽祖父の家まで歩く。曽祖父の家までは徒歩で20分程の山の中にある。

タオルで汗を拭きながらゆっくりと山道を歩いてゆく。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る