第353話 吾輩は情報操作に敗北した

吾輩は目を覚ました。こうもりが話しかけてくる。

「旦那、お目覚めですか?」

「気付けば、ほぼほぼ全部嘘やん……誰だ言い始めたのは」

「何が嘘なんです?」

「技法の問題だ」

「技法?」


吾輩は技法について、色々調べた。色々だ。

アレはダメな表現。これはダメな表現。あれはやっちゃいけない。……は2つからです。()書きはやめましょう。視点を変えるのはタブーです。原稿3枚だかはその場所に居ろ。


書籍化作品を読み続ける……読み漁る。

えぇ全部破ってる物がありんす。面白ければ勝ちの世界はルール無用だった。全然無用。驚くぐらい千変万化。


正直言おう、これ何故やっちゃいけないって?書いてるものがほぼない。読者がと、いうのはあるが、それは書いてるやつ個人の感想であって、読者全体を指すのかとしたらNOだ。これを言うと怒られそうな気もするが、実際問題関係ないと。


意外とルールというのは、可笑しい事が多い。理屈が不明瞭な場合、大抵こういう文言が多い、


一瞬錯覚を起こす魔法の言葉――みんなが、一般的に、通常は、常識です。


どこにそういうデータがあるか問いただしたい。ぜひ、統計のデータを寄越して欲しい。吟味したい。日本全土のデータがあれば、天晴だ。


ルール的なものは嘘が多いことが多々ある日常。法律とか決まってるものはいい。曖昧だが……まぁ良しとする。スポーツのルールも曖昧だが決まっている。小説の書き方については、ルールではない気がする。確率を上げるためにということは、必要かもしれないが、ネット小説界隈を見ているとどこかおかしい。当て嵌らない物が多すぎる。人気がある。


小説のマナーと言うべきだろう。もう、それは破たんしつつあるのが、ラノベの世界なのかもしれない。


原点は――読みやすいものがおもしろい。

これは間違いないだろう。この原点だけは変わらない。


悩みまくった挙句、捕らぬ狸の皮算用になった吾輩の怒りの駄文である。

間違っていても許して欲しい。



吾輩の怒りは続く。

意外と書き方のマナールールは多い物の――肝心な技術が無い。


どうやったら伝わりやすいのか。

どうやったらいいのか。

どう書いたら読者を興奮させられるのか。

どう書いたら読者を感動させられるのか。

どう書いたら場面移動がすんなりいくのか。

どう書いたら――!


絶対に何かしらある。書く順番とか――や!と?の正しい使い方とか!!

企業秘密なのか!?隠しているのか?!


肝心な欲しい情報が見つからない時代。それがネット社会。



吾輩は考える。

やはり最後は独自に気づいていくしかない。築いていくしかない!!


なので、自己分析を開始する。このエッセイは思考である。


①動機付け。


足りないものが見えてくる、それは読者の感情を操作するのに必要なこと。

キャラの動機付け。吾輩は、なぜその行動に至るかが書ききれてない場面が多い。それは後に出す部分も含まれるので全部は書けないが、ハッキリした動機が書かれていることが多い。


こう考えて、こう感じたから、こうしよう!


この描写が出来てない。


あとはなんだ??まだ合ったはずだ。度忘れした……。あっ!?



②「」を使う時の注意点


「」の中に……を多用することを避ける傾向にある。書籍は最初か最後に持ってくる場面が多い。さらに言えば感嘆符も最後が多い。途中に入ることもあるが、回数的に少ないように見受けられる。


さらに「」のセリフは句読点を少なくすることも多く感じる。ひとつひとつのセリフで息継ぎを入れるタイミングに合わせて、句読点を打つ。句読点が多すぎないように短文で。を用いる。説明的なセリフ以外はそうした方がよさそうな気がする。


読者様、吾輩はバカなので間違えることが多々あります。鵜呑みにしないでください。一応、気を付けて気がするや感じるとかで書いてます。


③感情を揺さぶりたいところは描写、キャラの心情を大げさにいっぱい書く。


ピークや泣かせたい場面こそ、大げさにいっぱい描写することが重要かもしれない。心情を伝える為に、多く情報を与えながら読者を誘導していく。出来る限り大げさでいい。


 苦しいではなく――息が詰まる。身動きが取れなくる。心が死んでいく。なんで、俺はこんなにアホなことで悩まなきゃいけないんだ。誰かが嘘を書きやがる。それに惑わされて、動けず後悔する。なんで俺は簡単に信じたんだ――相手もわからないやつらの言葉を、意味のない理論を、虚言を。違う、本当わかってる。悪いのは自分だって。分かってるんだ。自分に都合がいい情報に飛びついて、それを盲目的に信じようとしたんだ自分が。この失敗も後悔もすべて自分が悪いってことぐらい――


「アホな俺だってわかってんだよぉおおお!!」

「旦那、うるさいっす」

「すんません」


こんな感じでなぜ苦しいのか、大げさに伝えることで読者を誘導できるのかもしれない。要は大げさに盛大に、思いを伝えるということだと、吾輩は理解した。


吾輩は眠りにつく。


《つづく?》

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