NoirParadis

しや

一部

第1話:正解と不正解

 自殺が正解だった。

 青年は選択肢を間違えたがゆえに、探偵に殺されかけていた。

 否、すぐにでも殺してほしかった。

 ナイフで傷口を抉られるたびに、のたうち回る激痛が全身を駆け巡り、黒い手袋をした指が傷口に触れるたびに絶叫した。


「あはっ、はは。いい声だ」


 涙で霞んだ視界に映る、恍惚とした探偵を目にして絶望する。

 早く生に終わりが訪れますようにと、美しい青年は神に祈った。



 ヒカゲは今しがた嬲っていた青年が死んだのを確認してから、相棒へ電話をかけた。


『終わったのか?』

「うん。満足した。美人の泣き顔はやっぱ最高だよね」

『てめぇの趣味は理解できねぇよ』

「僕も那由多なゆたの嗜好は理解できないからお相子だな」

『いつもの場所でいいんだな?』

「うん。もう僕はこの死体は用がないから、後は好きなように食べていいよ。那由多」


 電話を切ってから、那由多が到着するまでヒカゲは暇そうに散歩する。目の前には、数分前まで生きていた顔の綺麗な男の死体があった。血の匂いが漂ってきて、気持ち悪い。那由多の到着が待ち遠しくなる。


「暇だな」


 殺しきる前に電話すれば良かったが、携帯越しに悲鳴を外へ漏らすわけにもいかない。

 程なくして那由多がやってきた。金髪に赤いパーカーを羽織った男は、ヒカゲとは対照的に、夜でも目立つ。


「相変わらず惨い死体だな」

「遊んだからね。じゃあ僕は眠いからそろそろ帰るよ」

「てめぇも手伝えよ」

「やだよ、服が汚れる」

「ふざけんな。もう返り血で染まっているだろ!」

「着替えているよ。馬鹿じゃないの?」

「あぁ!?」


 那由多の悪態を流しながら、ヒカゲは廃ビルを後にする。

 新月は、黒づくめの恰好をしたヒカゲをより一層、夜と同化させた。



 ヒカゲが探偵事務所で砂糖をたっぷり入れた紅茶を飲んでいると、玄関が開く音がした。足音は二つ。

 掠れるようなお邪魔しますという声が耳に入ったが、無視していると、ヒカゲの正面にあるソファーに一人の男が乱暴に足を広げて座った。


「僕はアフタヌーンティーを楽しむところなんだけど、舘脇たてわきさん」


 苦情を込めて、視線を舘脇へと向ける。

 修羅場を武力で潜り抜けてきたような体格と眼光。オールバックに纏めた髪や頬の傷から威圧感が漂っている。裏社会に骨の髄までつかった舘脇は、利益がなければ近づかないタイプの典型だ。


「どこにも菓子が見当たらねぇが? それとも、その砂糖の塊を食べるっていうんじゃねぇだろうな?」

「まさか。今、イサナがデザートを作ってくれているよ。残念ながら舘脇さんにはあげないけど」

「いらねぇよ。糖質制限しているんだ」

「相変わらず横暴な物言いだ。ねぇ、君もそう思うでしょ?」


 探偵とは無縁そうなたてわきに、問答無用で連れてこられただろう哀れな青年は、舘脇の後ろに立ち、失敗しない方法はなんだ? と混乱と苦悶している。その表情は、美しい外見を損なうことなく似合っていた。

 舘脇の連れてくる趣味はいつも良い。

 ヒカゲのにこやかな尋ねに、青年は針で身体を刺されたかのように反応して、酸欠のように口をパクパクさせる。


「大丈夫、大丈夫。言葉選びを失敗したって舘脇さんに殴られるだけだよ」

「いや、あのそれは困るんすけど……」

「面白いね、この子。舘脇さんの部下はいつもユニークだ」

「てめぇの方が年下だし、てめぇの面の方がユニークだろ」


 舘脇は露骨に顔を顰めてから、無骨な指でヒカゲを指した。


「こいつはヒカゲ。嘘みたいな本当で探偵をやっている。ガキと女を合わせたみたいな顔をしているが、成人男性だ。葬式より黒い恰好と、赤いリボンは気にするだけ無駄だから忘れろ」

「あ、はい」


 青年が委縮しながら舘脇の説明に返事をした。見れば見るほど苦痛の顔が似合いそうな青年だ。気が弱そうなところは少しだけ減点なのが惜しい。


「ちょっと僕への説明、下手くそ過ぎない? 舘脇さん語彙大丈夫?」

「不満か? じゃあ付け足してやる。骨を折るのが簡単そうな肉体と、吸血鬼みたいな白い肌をしている性悪だ」

「なんだか、納得いかないなぁ。イサナもそう思わない?」


 舘脇と青年の分の紅茶をお盆によそって持ってきた、探偵事務所の助手であるイサナに、ヒカゲは尋ねる。


「いえ、全然。全く持って。全面的に舘脇さんに同意しますね」

「はは! ほらな!」


 舘脇は豪快に笑った。舘脇は返答が気に入ると、気分よく笑う癖がある。


「まぁいいや。舘脇さん、依頼はなんだ?」


 ヒカゲは全然納得できなかったが、無意味な会話だと打ち切り、足を組み替えてから、探偵事務所の常連である舘脇に今回の依頼を促す。


「ボスの息子が殺された」

「え、ついに舘脇さん下克上したわけ? 抜け目ないな」

「てめぇのその無駄に整った顔を見られなくしてやろうか? それとも何処かに売り飛ばしてやろうか? てめぇの顔なら高く売れる」

「両方ごめんだ。自由は謳歌してこそなんだから」

「サツに捕まったらアウトなことを趣味としているやつが何をいう」

「その言葉そっくりそのまま返すよ。舘脇さんこそ裏社会に骨の髄までどっぷりつかっているじゃないか。警察には?」

「連絡するわけねぇだろ。馬鹿か。……ボスの息子を殺した犯人は、この三人の中だと俺は思っている」


 舘脇が懐から取り出した三枚の写真を、ヒカゲは黒い手袋越しに受け取り、スライドさせて眺める。


「都合がいいの間違いだろ」

「一応、警告しておく。次、俺に腹立たしいことを言ったら顔面を殴る」

「僕の顔を散々褒めているのに、狙うの顔面なんだ……」

「腹立った時に殴るのは顔だって決めているからな」

「その時は僕も舘脇さんを殺すからいいけど。で、どういう状況で殺されたの?」

「一昨日。ボスの息子が自宅のリビングで銃殺された。死亡推定時刻は夜の十時前後。死体発見は朝の十時だ。つまり死体は昨日見つかった。その日は、ボスが引退して、息子が君臨する日だった。盛大なパーティーの開始時間になっても、姿を見せないので、部下たちがお迎えに上がると、死体となっていた、というわけだ」

「日の目を見る前に死んだわけか」

「認められるような能力もない能無しだけどな。第一発見者は五人いて、死亡推定時刻もあるが迎えに行ったタイミングで殺したのは不可能だ。事件が起きたお蔭で、俺は徹夜で機嫌が悪い」

「嬉しそうな顔だけど? 息子就任を快く思わないものの犯行だと舘脇さんは判断しているわけだね?」

「親の七光りの愚者だ。ボス以外の誰からも信頼されていなかった。けど、どれだけ馬鹿のあほんだらだとしても、親は目に入れても痛くない程可愛かったんだろ。ボスは高齢だし、周囲の反対を押し切って跡目に指名したんだ。溺愛は盲目だな……。全く、このまま就任されていたら、明日には俺たちの組織にサツが乗り込んできているところだった。それに関しては、バカ息子を殺した犯人に感謝している」

「ボスの息子が死んだというのに薄情な人だ」

「ボスは寝込んだから見舞いの花は送っている」


 舘脇は欲望に正直な男だが、組織の中で幹部の位置にまで上り詰める程度には服芸が得意だ。

 今は、欲望を口にできる相手だからこそ、舘脇は饒舌になっている。

 舘脇が写真を追加してきたので、ヒカゲはそれを見る。

 ボスの息子――被害者が死体となっている場面だった。死んだ写真だが、平凡な顔立ちで坊主頭の見た目は面白みがない。


「犯人に祝杯しているのに、犯人を捜すなんて抜け目ないよね。最も、脇さんが殺したって線も捨てきれないけど」

「俺が殺していたらここには来ていない。馬鹿か?」

「あはは。だって舘脇さんにとって人殺しは朝飯前じゃないか! って、このやりとりはやめようか。彼が怯えて可愛い」

「あ?」

「間違えた。怯えて可哀そうだ」


 はぁと舘脇がため息をついたので、ヒカゲはからっとした笑みを浮かべた。


「一枚目の写真は笠間かざま


 舘脇が、ヒカゲを無視して話し始めたので、仕方なく写真を眺めた。

 四十代中ごろで、強面の逞しい顔は真っ黒に日焼けしており、髪は刈り上げていた。ヒカゲの好みではなかったが、一目見たら忘れられないような強烈な印象はあった。


「笠間はボスの右腕で、野心が強くゆくゆくはボスの座を引き継ぐのは自分だと思っていた。荒事にたけていて、その腕前は組織一だった。しかし、ボスに指名されたのは、くその役にも立たないバカ息子。業腹だったに違いない」

「右腕か。地位としては美味しいな」


 舘脇が犯人を捜すのは、組織でその者の地位を奪い、立場を盤石にする利己的な目的のためだ。


「あぁ。次は水下みずした


 二枚目は笠間や舘脇より年下で、三十代前半。若さと年を重ねた雰囲気が絶妙に重なっている。乱暴な外見の笠間や舘脇とは異なり、眼鏡をかけて理知的だ。身体の線は細く、不健康そうである。


「水下は経理担当。有名大学を卒業して、金管理を任されている。損得勘定で動くやつだ。だが、立場上、バカ息子と一番親しかったのはこいつだな。腹の内では見下していただろうが。息子の方も、自分より弱いもんだから、水下には随分と横暴で、顎でこき使いまくっていた。つまり、バカ息子が今より地位を得たら、得は一文も消えるだけじゃなく、今以上に横柄に扱われるってわけだ」

「水下、女性にもてそうな顔立ちだね」

「お前好みか? 顔が良ければ誰でもいい面食い野郎だな、本当に」

「失礼だな。確かに水下の顔立ちは整っている方だが、僕はイサナの方が好みだ」

「確かに。てめぇのような探偵事務所で、あんな美女がいると知ったときは驚いたな」

「えへへ。いいでしょ。お蔭で眼福だよ」


 ヒカゲは、指でイサナを手招きしたが、華麗に無視された。


「最後は土浦つちうらだ」


 三枚目。三十代後半の男で、蛇のように鋭い目つきが特徴だ。領域に踏み込んだ獲物を容赦なく丸のみしそうな顔立ちのせいで、体つきは貧相だが、弱弱しい印象は与えない。例え拷問されても真実は語らない強固な意志が、写真越しでも伝わってきた。


「土浦は狡猾なやつだな。組織が有利になるように事を運ぶことにたけている。裏で敵対するやつを始末するとかもしていた。後片付けも上手だな」

「舘脇さんって、人の悪口を言わせたら右に出るものいないよな」

「てめぇの悪口なら酒のつまみに一晩語れる」

「あはは。僕がいないと困るくせに。表社会のつまはじきものの依頼を受けてくれる探偵なんて、今時そうはいないぞ。一応確認だけど、容疑者たちが鉄砲玉を使った可能性を舘脇さんはどう考えている?」

「そりゃあるだろ。自分が手を下していなければ、トカゲの尻尾を切るだけで済むからな。特に死体が放置されていたから、普段なら自前で片づけるはずの土浦や、腕っぷしの弱いが頭のいい水下あたりなんかの犯行とみるには違和感があるな。だとしても問題ない。実行犯じゃなくて首謀者なんだからな、犯人には違いない」


 被害者像をきく限り、恨みが服を着て歩いてそうな人物だ。

 本来ならば、容疑者は三人に絞り切れない。だからこそ、舘脇にとって都合がいい人物三人をピックアップして持ってきた。

 誰かが犯人になれば、その地位を丸々と舘脇は奪い取る算段でいる。狡猾で利口。

 合理的で完璧主義者。部下の些細なミスも許さないから、部下から非常に恐れられている男らしい手口だ。


「こいつらが犯人だと俺は嬉しい。だからてめぇに依頼した。だが、実際問題――馬鹿な三下が犯人じゃなきゃ、幹部の中で犯行に及べそうなのはこいつらだけだった。ある程度は俺も調べてある。じゃなきゃ、俺に旨味がある後釜候補をもっと持ってきたさ」

「抜け目ない舘脇さんのことだ。信じよう」


 ヒカゲの物言いが、舘脇の逆鱗に触れて惨状にならないか、青年が恐怖しているのが、ヒカゲには面白かった。

 舘脇にとって、ヒカゲは利益の塊だから、よほどのことでなければ暴言は吐こうとも、殴っては来ないし、ましてや命を奪うという愚かしい行動は起こさない。

 この会話の応酬で、その片鱗を感じ取ることなく、寿命を縮めているのを見ると、普段から舘脇がどれほど横暴なのかが如実に伝わってくる。


「念のため確認だが、彼らの無罪を証明しても、報酬は貰えるんだよね?」

「残念だが、仕事をした以上、報酬は渡す。報酬は問題ないよな?」


 ちらりと舘脇の視線が背後を見た。


「もちろん。問題ない。楽しみにしているよ」


 両手を合わせてヒカゲは無邪気に微笑む。


「詳細を纏めた紙を用意してある。おい」

「あ、はい! 此方です」


 舘脇の言葉に直立不動だった青年が慌てて黒い鞄から茶封筒を取り出して、舘脇へ渡した。舘脇はそれを投げてヒカゲに渡す。


「じゃあな。成果を期待している」


 舘脇は背後の青年に声をかけて、黒と白で彩られた探偵事務所から立ち去った。

 ヒカゲは紅茶を飲み切ってから一息つく。舘脇が依頼する日は嵐がきた気分だ。


「イサナー。舘脇さん帰ったしパンケーキ食べたい」


 キッチンへヒカゲが顔を覗かせると、イサナが折り畳みの椅子に座って読書をしていた。


「少し冷めてしまいましたがいいですか? 一人占めしないで分けてあげれば良かったのでは?」

「僕のパンケーキを舘脇さんに分けてあげる訳ないでしょ? 大体あの何人も殺してきたような顔にパンケーキって似合わないでしょ」

「その言葉選びだとヒカゲにも似合いませんけどね」

「イサナは面白いことを言うね。しかし、人の食事の邪魔をする舘脇さんは酷い。アポくらいとってくれたっていいのに」

「一番可哀そうなのは、舘脇さんと一緒にいる青年ですけど」

「あは、それもそうだ。舘脇さんの報酬はいつもいい仕事をしてくれるからね。楽しみだ」

「全くもって、人でなしの面食いですね」


 イサナは呆れながら、栞を挟んで本を閉じる。ラップをかけてトレーに載せてある小さめのパンケーキを持ったのを見て、ヒカゲはリビングに戻りソファーに座り直した。


「舘脇さんからくる依頼の報酬は、男ばかりでバランスが悪いのが偶に傷だけどねー」

「顔が良ければ殺す相手は男でも女でもどっちでもいい人が、何を言っているんですか」

「まぁ、それはそうなんだけど。ほら、那由多もたまには女の子を食事したいかもしれないじゃん?」

「人食に男女の味に違いってあるのです?」

「僕は食べないから知らない。でも脂肪とかの割合は違うから、違うんじゃない? やった、イチゴつきだ」


 ヒカゲの前に置かれたパンケーキには瑞々しいイチゴが三個、生クリームの上に載っていた。


「気になるなら那由多に頼むけど。嬉々としてフルコース用意してくれるよ? どうする?」

「私の舌には合わないのでいりません」

「だよね」

「まったく。快楽殺人鬼の探偵や、食人が好きな料理人や、裏社会であくどいことをしている舘脇さんたちが警察に捕まっていないのを見ると、世も末ですね」

「僕が捕まったらイサナの給料でなくなるよ」

「それは困ります」

「だよねー」


 ナイフとフォークをもって、一口サイズに切り口に運ぶ。口の中で甘さが蕩けていく。イサナが作る料理はいつも絶品で、ヒカゲの食欲を満たしてくれる。うたた寝をしたくなるような、春の陽気すら覚える。実際の季節でいえば食欲の秋寄りなのだが、春の方がイサナのパンケーキには似合う。

 食べ終えた後、舘脇が渡してきた茶封筒の中にあった事件の詳細が綴られたファイル開く。

 ボスの息子のプロフィールも舘脇評価で載っていた。

 臆病で猜疑心が強いくせに、傲慢。

 自分より強そうな相手には弱いが、自分より弱い相手にはとことん尊大な態度で接する。相手によって態度を露骨に変える。

 宝石や金目のものに目がないが、鑑定眼はなく、偽物も混ざっていて明らかに騙されているが、あまりにも馬鹿らしいので誰も告げていない。中には本物と紛うものもあった。

 酒好きで酒癖が悪いが、酒の味はわからない。アルコール度数が高いものを好む。

 痛みに弱いので喧嘩は苦手だが、多少の技術は身に着けている――といったことが書かれていた。

 死体発見現場は自宅のリビング。

 夜の十時頃が死亡推定時刻。銃で二発撃たれたことによる失血死。銃は背後から撃たれて弾は貫通している。

 抵抗の痕跡はないが、室内は荒らされた様子があり、金目のものが持ち出されているが、偽物には手を付けられておらず、換金すると総額は一千万円を超える。

 リビングのテーブルには高級な酒瓶が開封された状態でおかれていた。

 自宅は庭付き一戸建て住宅であり、警戒心が強いボスの息子は玄関の扉に鍵を多く取り付けている。

 鍵が無理やり破壊され侵入された形跡はなく、窓は鍵がかかっており、割れていない。

 翌日にはボスへの就任式が予定されていたため、襲撃を恐れ、昼間に訪ねてきた多くの部下たちの来訪を断っている。


「なんだ、犯人は水下か」


 一通り書類を読み終えたヒカゲは、つまらないと呟いた。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る