スーパーでパートって主婦の定番っぽいから働いてみました。

さくらえび

第1話働きたい!稼ぎたい!

 結婚して、ありがたいことに子どもが3人産まれて、

旦那さんのおかげで子育てに専念してきました。

子育てってすごく大事なのは当たり前で、我が家の場合は3人の子ども達を

しっかりきっちり大人になって、社会でやっていけるように育てあげなくちゃいけないんですから。代わりはききません。

お母さんって大変なことだらけ。

そんな全ての苦労は、生まれてきた赤ちゃんのあったかさ

これだけでいいんです。最初にお釣りがきちゃう幸せをもらっちゃってます。

まあ、

こんな考え方が出来るようになったのも子育てして随分経ってからでしたが(笑)

 新米ママだった私にとって、子育ては手探りで、不安だらけ。

でも何より、私は高校1年生からバイトを始め、短大時代は掛け持ちは当たり前、常に働いてお金を稼いでいました。

そんな私が結婚して子どもを産んでずっと家・・

思った以上にストレスだったみたいです。でもって家の中じゃあ母親って1番上。

例えは悪いですが、社会のルール外のところで君臨できる王様、いえ女王様でしょうか。下は子どもしかいませんしね。

だんなさんは朝から夜まで仕事だから基本子育ては1人だし。

こんな生活を続けたらわがまま勝手なおばあちゃんになるんじゃないだろうか・・漠然とした不安はありました。

そして社会から取り残されていくなんともいえない惨めな気持ち。

そして

なによりも、社会に出て働いて、自分の手でお金を稼ぎたかったんです。

子ども達も日に日に、手がかからなくなっていき

精神的な手のかかりっぷりはすごかったですが。中学生・高校生って

ほんと、母親は真剣勝負の時が何度か訪れます。

それはおいておいて

ちょっと自由な時間も増え始め、

なんだかウズウズと外へ気持ちが向いていたころでした。

甘えん坊でどえらい人見知りだった末っ子

小学校4年生も終わる頃

「母ちゃんそろそろ働いてもいい?」

「いいよ~」

「え!そうなの?いいのね」

あっさりOKしてくれました。なんせずっと

「ママは働いちゃいや」

なんて可愛らしいダメ出しをくらってたので。

そんなこんなで、さっそく職探しです。

なんせ働くのは18年ぶり・・

いざ働くとなると

こんなに長い間ブランクがあって大丈夫だろうか

今更新しい仕事、覚えられるだろうか

何より、どこにも雇ってもらえなかったらどうしよう

社会に必要とされていないかもしれない・・

いろんな不安がむくむくと出始め

腰が引けかけましたが・・

まあ、なんとかなるだろう

たいがいのことは大丈夫

子育てもそれで乗り切ってきました。


まず、2人の息子が野球をしているので、

土日は休める。時間もまずは社会復帰ということで昼までの4時間位で、

子ども達になんかあったらすぐに迎えにいけるように家の近所。

この条件があるところでしか働かないって決めたのでした。

さて、

他の人はどうなのか聞いたことがないのでわからないのですが、

私には子どもの頃から良い事悪い事関係なく、ちょこっと願望達成能力みたいなものがあります。

勝手に名づけてるだけですが。

小さい頃からこうしたいなあとか思ってると不思議と叶うことがあって、逆にこうなったら絶対いやだなんてことも叶ったりしていました。

そのうちちょっと怖くなって無意識に願い事をしなくなっていきました。

なんだか運を使いこみしてるようだったので・・

今回は願ったわけでもなく、探しまわったのと運がよかったからでしょう、

春先というパートの募集が集まりにくい時期だったのもあったと思います

子どもがいて働きたい主婦って、どうしても新学期が落ち着いてから職探しをすることが多かったりするんです。

探し始めると、近所でパートの応募が多いの職種は

スーパーでした。

主婦がスーパーでレジ!

ドラマなんかでもよく出てくる定番パートっぽいじゃないですか。

せっかく働くならその定番のスーパーで働いてみようと思ったのです。

こんな私を雇ってくれたは、近所のスーパーでした。

よほどの人不足だったらしく、土日休みでお昼までの時間で働きたい!というこちらの条件でもOKで、簡単な計算問題とか受けて、簡単に面接してすぐ採用となったのでした。

採用が決まったことをだんなさんに伝えると、ちょっとびっくりして、私以上に不安そうにされました。

「無理して働かなくってもいいんだよ」

いやいや無理してじゃないよ。とにかく働きたいってことを話して

家事はちゃんとするからって、

まるで普段ちゃんとしてるかのような台詞まで出して言いくるめました。

3人も子どもがいれば手抜きしないと倒れます。

子ども達は賛成してくれました。

「まあ、いいんじゃないの」くらいなですが。

こうして平日9時から13時まで働くことになったのでした。



  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る