第19話:少女は歪で愛しき少年への愛を叫ぶ


 白い花が、真っ黒なボロ炭に変わってミクスの眼前で散った。

 結婚式の後でフレイに腕輪も指輪も山ほど作らせようと思っていた、白い花が。


「――うあっ!?」


 燃え落ちる《ツキメグリ》の花に気を取られたのがいけなかった。

 咄嗟に身を捻り、一条の閃光が危うい距離で脇腹をかすめる。

 肌が炙られるに留まったものの、閃光の突き刺さった地面が爆ぜ、爆風が熱と衝撃でミクスの身体を吹き飛ばした。

 地面を転がって泥塗れのミクスに、光の剣を手に悠々とした足取りで勇者が近づいてくる。


「おやおやあ? 鬼ごっこはもうおしまいなのかなあ?」


 舌なめずりするように間延びした声を上げながら、勇者は周囲に舞う火の粉を鬱陶しげに手で払った。

 戦いにもならず逃げ回るうちにミクスがたどり着いたのは、フレイにリオと三人で熊肉バーベキューを行ったあの場所だった。しかし勇者がやたらめったらと閃光を撃ったせいで、小川も滝も花畑も破壊されて跡形もなく、そこら中が燃え上がっている。

 逃げ場を塞ぐように身の丈を超える火勢に、一帯が火の海になるのも時間の問題だ。


「――グアアアア!」


 そんな炎の壁を突き破って、リオが背後より勇者を急襲した。

 ロクな反応も見せない勇者の喉笛に、狼の牙を突き立て噛み千切る。

 どれだけデタラメな力を持とうが人間……生物である以上、首を噛み千切られれば絶命は免れない。たとえドラゴンであろうともだ。

 しかし、


「ピーピーうるさいんだよ、駄犬が」

「ぎゃん!?」


 剣から放たれた閃光が五条、リオの身体を貫く。

 勇者は眉一つ動かさず、崩れ落ちようとするリオを無造作に蹴りつけた。

 筋肉の付き方も未熟な足のか細さからは信じ難い威力で、地面に叩き落されたリオは高々とバウンドする。受け身もまともに取れず、そのまま再度地面に叩きつけられた。

 たまらず血を吐いたリオの身体が、赤毛の人狼から少女の姿に戻る。

 変異を保てないほどのダメージを受け、もう立ち上がることもできなかった。


「バーカ。雑魚の姑息な奇襲が、勇者様に通じるもんかよ」


 馬鹿にした目つきでリオを見下す勇者。

 その噛み千切られた首は、血の一滴も流していない。本来なら血肉と骨が覗くはずの噛み痕にあるのは、『光』だった。血肉や骨が光っているわけではない。肉体の中身には肉も骨もなく、ただ無機物的な光だけが詰まっているのだ。

 そして光が集まって噛み千切られた分の欠損を埋めると、勇者の首は傷痕一つ残さず元通りになった。


(これです。これこそ、ドラグ族までもが最後は敗れた勇者の秘密)


 逃げ回りながらの観察でミクスはおぼろげながら、勇者の身体に隠されたカラクリを理解した。――原理は全くの不明だが、勇者の身体は血肉でなく光で構成されているのだ。

 故にその身を裂いても血は流れず、手足が切り落とされようとああして再生する。

 首を斬ろうが左胸を貫こうが、勇者にとって致命傷には成り得ない。失血による衰弱は勿論、痛覚もないに等しいのか疲弊する素振りすら皆無。あれだけの火力をばら撒きながら、まるで消耗する様子が見られなかった。


 受けられるダメージには一定の許容限界があるらしく、勇者の身体が光の塊となって爆散するのを何人も確認している。しかしそれも時間が少し経てば、何事もなかったような顔で何度でも戻ってくるのだ。


(フレイの変異した姿を見たときにも思いましたが……こいつは、そもそも生き物なんですか? なにもかも一瞬で消し飛ばす、あの光の剣だけでも十二分に異常だというのに。血を流さず、痛みを知らず、いくら倒されようが何度でも平気な顔で蘇ることができる…………まるで、まるで理不尽と不条理の化身ではないですか!)


 理不尽と不条理には人一倍慣れっこのつもりでいたが、今回ばかりは喚き散らしたくて堪らなかった。

 こんなの、こんなのあまりにあんまりではないか。

 そう泣き喚きたくなるのを、ロウソクの灯火じみた意地で噛み殺す。

 地面に爪を食い込ませて身体を起こしたミクスに、勇者は蔑みの目を向けた。


「しっかし……醜いなあ。それがお前の正体ってわけ? 人間の皮を被った醜いバケモノめ。見栄え良かったからペットにして助けてやろうと思ったんだけど、やっぱナシ。流石の僕もゲテモノ趣味はないわー」


 頭に蝙蝠の翼、両腕に鮫の鱗とヒレ、下半身に蜘蛛の脚。

 三種混合の変異したミクスの姿に、勇者は悪臭でも嗅いだように鼻を摘まんで見せた。


 なんとも見慣れた反応だ。

 勇者などと御大層な称号を掲げているが、これまで出会った凡愚どもと五十歩百歩の俗人っぷりに失笑しか出ない。特別な存在を気取るならもっと、そう――怪物を慰めようと飴玉を差し出すくらいの斬新さは欲しいところだ。

 これなら彼の方が余程似つかわしいと、来週にも夫となるはずだった少年を想って、ミクスは思わず場違いな笑みを零す。

 彼は無事だろうか。できることなら、騒ぎに気づいてもそのまま逃げて欲しいが。


「なに急に笑い出してんの、キモッ。バケモノの思考は理解できな……ん? なんだ、これ」


 不意に視線を地面に落とし、勇者がなにかを拾い上げた。

 先程吹き飛ばされた際に落としてしまったのか。

 それはミクスが平屋からなんとか持ち出した、長方形の箱。


「返せ! それは、フレイの――ぐっ」


 反射的に飛びかかろうとするも、身体に力が入らずミクスは倒れ伏してしまう。

 勇者は箱の包装を乱雑に破いて中身を取り出すと、それを見た途端ゲラゲラ笑い出した。


「ブハハハハ! なんだ、このだっせーペンダント!? マジあり得ないんだけど! 宝石なんか石ころみたいにゴツゴツしたカットだし、センスねええええ! 夏祭りのうさんくさい屋台だってもっとマシなもん売ってるっつーの! ギャハハハハ!」

「だま、れ……!」


 こいつに、こんなヤツに、そのペンダントの価値がわかってたまるものか。

 確かに宝石は酷い粗削りで、装飾品としては目も当てられないほど不格好だ。

 それも当然のこと。このペンダントは、フレイが密かに用意していた手作りなのだ。


 どこかで拾った鉱石を、鍛冶師のドミスにアレコレ相談し、自分の手で加工して作った代物。花の冠といい、意外と器用なところのあるフレイだが、鉱石加工の心得はなかったと見えて、随分と難儀していたようだ。

 サプライズにしようとミクスには秘密のつもりでコソコソしていたが、コソコソした態度の時点でバレバレだった。あとドミスと丁寧に『オハナシ』したら洗いざらい喋った。


 身一つで婿入りする身だから、せめて自力で用意した贈り物を最初のプレゼントにしたい。

 花冠の一件で渋ったのを不問としたのも、彼のそんな似合わぬロマンチシズムを汲んだからに他ならない。


(楽しみだったんです。フレイがどんな顔で、どんな言葉を添えて、そのペンダントを贈ってくれるのか。私のからかう言葉に、どんな風に動揺して、最後はどんな風に笑いかけてくれるのか。それなのに、それなのに……!)


 こいつが、こいつが全てを壊してしまった。

 からかう人も、祝福してくれる人も、共に暮らす居場所も、なにもかもを。

 立ち上がることもできない満身創痍の身体で、ミクスは眼だけを怒りに爛々と燃やす。


 その眼光を正面から受けながら、しかし勇者は蚊に刺されたほどにも動じず、ただ煩わしそうに顔を顰めるのみ。


「うっざ。なに、その反抗的な目。悪役の気持ち悪いバケモノのくせして、そういう健気ですよアピールやめてくんない? マジキモイんだけど。つーか今、フレイって言った? ふーん……あいつ、本当に魔族に拾われてたのか」


 勇者は表情を歪め、なにか忌々しい感覚を拭うように手で頬を擦った。


「ん? てことはなに、お前あいつの彼女かなにか? で、これはあいつからのプレゼント? ぷっ……ハハハハッ、ハハハハハハハハハハハハ! なにそれキッモ! マジキモ! ゲロキモ! クズ人間とゴミ怪物のカップリングとか! 誰得だっての! 美女と野獣ですらないじゃん! アハハハハハハ!」


 腹を抱え、大袈裟なくらいの身振りで笑いしながら、勇者はペンダントを地面に放った。

 そして、


「クズとゴミの分際でさあ、人間様の真似して恋人ごっこなんかしてんじゃねえよ!」


 ブーツの踵で、執拗に何度もペンダントを踏みつける。

 色こそ綺麗な薄紅だが、然程硬度が高いわけでもない宝石は、あっけなく粉々に砕けた。


「キ、サマァァァァ――ッ!」


 自分の中でなにかが切れる音が鳴り響き、視界が真っ赤に弾ける。

 激昂したミクスの身体は、限界も忘れて飛び上がった。

 繰り出す右腕の一閃。刃となって振るわれたヒレが、確かに勇者の首を切断する。


 ――《セツゲンシロザメ》は、魚類でありながら山中の雪原に生息するモンスターだ。

 肺で呼吸し、エラは口から取り込んだ雪を高圧の水流に変えて噴射。それを推進力として雪原上を泳ぐように移動する。そして鮫肌の鱗にも高圧の水流を通わすことで、舵取りなど推進の補助を行っていた。


 この生態を応用し、魔力で鱗に通う水流の圧力を極限まで高めることで、変異したミクスは両腕に言わば超水圧カッターを纏うことができるのだ。

 フレイを村に連れ帰った日、バルゴスを触れただけで鋭利に切り裂いたのもこれだ。長い年月をかけて岩を穿つ水は、瞬間的に超高圧をかければ鋼鉄さえ両断する。


 これはリオの発火する毛皮と同様、魔術ではなくモンスターの生態を利用した技だ。従って魔術と違い詠唱を必要としない。だから予備動作も見せずに勇者を強襲できた。


「て、めっ」


 しかし鋭利すぎる切れ味が逆に仇となり、敵の肉体に与えた損傷は軽微。

 切断された首は胴から離れる間もなく繋がり、急所を持たない勇者には大したダメージにもならなかった。


「往生際が、悪いんだよ!」

「あぐ!」


 視界に火花が飛び散り、再び身体が地面に叩きつけられる。

 頬を走る鈍痛で、殴り倒されたのだと遅れて気づいた。


「ったく、イベントボスでもない、ちょっと目新しいだけの雑魚敵が足掻くなよな。もうボスキャラの竜人はぶっ殺したし、後はあの裏切り者を見つけて成敗すれば今回のイベントは終わりかな。夜のお愉しみも控えてるんだし、早く済ませたいんだよね」


 既にお愉しみとやらへ意識が半分飛んでいるのか、勇者はだらしない笑みに表情を崩す。

 ふざけた態度だ。戦士の顔ではない。ミクスはなにより、目の前の少年がことにおぞましさを感じていた。

 あれだけの殺戮を振り撒いて置きながら、この少年は徹頭徹尾『お遊び』のつもりでいる。

 ただ悪戯に命を弄び、踏み躙り、自らが招いた血と嘆きを何一つ省みようとはしない。

 これだけ私欲と悪意に溺れ切っていながら、どうして人間の形を保っていられるのか。

 人間の皮を被ったバケモノ――それはこいつにこそ相応しい言葉だ。


「で、その裏切り者はどこにいるんだよ……とことん僕をムカつかせるよな、あいつは。裏切る前からそうなんだよ。脇役の分際でなにかと僕に意見してさ。『勇者は弱いヤツを守るモンだろうが』とか、耳が腐るような寒い説教かましやがって」


 大人の説教にうんざりした子供そのものの所作で勇者はため息を吐く。


「僕嫌いなんだよねえ、ああいう口先だけの綺麗事並べるヤツ。夢と現実の区別もつかないでごっこ遊びに熱中しちゃってさ。五歳児の頃で頭の成長が止まった痛い馬鹿って本当、見るに堪えないよね。お前らなんか、スーパーマン気取ってビルから飛び降りて死んじゃった方が世の中のためだっていい加減気づけよな! アハハハハハ!」


 哄笑を上げながら、勇者は光の剣を誇示するように振り回した。

 その姿は、親に買ってもらった高価な玩具を見せびらかして勝ち誇る子供と大差ない。


(どの口で言うのやら……これが勇者? なんともまあ、性質の悪い冗談ですね)


 思わず零れた失笑に、勇者が耳聡く反応する。


「なにがおかしい?」

「おかしいですとも。まさにちゃんちゃらおかしい、ってヤツですよ。私よりずっと長く一緒にいたでしょうに、貴方はフレイのことをなにもわかっていない」

「はあ? ただの童貞負け組モブ野郎でしょ。それ以外のなにがあるわけ?」

「っ……く、くく」


 反射的に否定の言葉を口にしようとし、実際に出たのは小さな苦笑だった。

 真に残念ながら、大体合ってるので否定しようがない。


「確かにあの人はろくでなしですよ。実力はあるのに変なところで卑屈ですし、大人しいかと思えば突然プッツンしますし。こんな美少女の婿になるというのに、他の女にもホイホイ鼻の下が伸びる童貞ですし……」


 オマケに、外道の輩を惨殺することに悦びを覚えた、さながら地獄の鬼ときている。

 どう足掻いても物語の主役など務まらない、モブどころか悪役がお似合いの人間だ。

 勇者と称され、やりたい放題に生きているのであろうこの少年と比べれば成る程、圧倒的人生の負け組に違いあるまい。


 でもね、とミクスは笑みを慈しみに満ちたそれに変える。


「あの人は、自分以外の誰かを大切に想える人なんです。自分一人の満足や安全よりも、誰かの痛みや悲しみに耳を傾けて、手を差し伸べられる人なんですよ。物事を上手くは解決できなくて、とても正しいとは言えないようなやり方になってしまいますけど。誰かのために怒って、涙を流せる、本当は優しい人なんです」


 半身を炎の異形に変えてバルゴスを惨殺したときの、フレイの叫び。

 真っ当で善良な人間には、単なる狂人の暴言にしか聞こえないだろう。

 しかし真っ当でも善良でもないミクスは、憤怒に燃える眼窩の奥に深い悲しみを見た。


 それは他者の痛みを我が事のように共感し、涙する心の震え。

 フレイを駆り立てる憤怒はきっと、誰かの慟哭を無視できない優しさの裏返しなのだ。

 踏み躙られた命を悼み、悲しむからこそ、踏み躙った悪意へ劫火の怒りを燃やす。


 ……無論、それでフレイの邪悪性が正当化されるはずもない。

 心情がどうあろうと人殺しは人殺しだし、自ら望んで凶刃を振るう彼は、正悪で量れば間違いなく悪だ。そのことは否定しようがない。


(でも、そんなあの人だから、私は一緒に生きたいと思ったんです……)


 それこそおとぎ話に出てくる勇者様のような、公明正大だの正義感だのが服を着て光り輝いているような人間では、自分はとても耐えられないだろうとミクスは思う。

 そんな人の輝きは自分を惨めな気持ちにさせるし、ミクスの醜さや弱さを徹底的に詰り、蔑み、汚い物を見る目で睨んでくるから。世の中の善良で正しい人々から、ミクスは散々そういう目で追い立てられてきたから。


 善良で正しい人なんて、近くにいるだけ息苦しくなるだけだ。

 一緒に生きていくならフレイのように、自分と同じどうしようもない醜さを抱えた、けれどその醜さも互いに受け入れ合って共に歩んでくれる人がいい。

 そんな歪で優しい人こそ、自分のような愚か者には望ましい。


 だからたとえ世界中の人間がフレイを悪と呼ぼうが、自分だけはこう言ってやるのだ。




「他人を自分の欲を満たす道具くらいにしか思っていない貴方ごとき、フレイの足元にも及ばないんですよ。この、自己中お子ちゃまクズ勇者が」




 とびっきりのスマイルもつけて、勇者へ啖呵を切る。

 瞬間、閃光がミクスの脇腹をゴッソリと抉った。


「が、あ――!?」

「この、薄汚い魔族のバケモノ女がああああ! よくも、勇者の僕によくも! そんな口を!」


 一つ。二つ。三つ。

 癇癪を起こした勇者の罵声と共に、口径を絞った閃光がミクスの身体に次々と突き刺さる。

 肉と骨と臓腑を灼熱が貫き、溶けた肉の傷穴から焦げ臭い蒸気が漂う。


「僕は勇者だ! 選ばれた人間だ! この世界の主役! 主人公なんだ! その僕が、一体誰の足元にも及ばないだって!? 僕の踏み台になるためだけに存在してる、やられ役の分際で! 口答えしやがって! 刃向かいやがって!」


 七つ。八つ。頭の翼も片方が根元から千切れ落ちた。

 内臓がいくつやられたことか、口から溢れてなお込み上げる血で喉が詰まる。


「ほら、さっさと死ねよ! 死ね! 死ね!」


 リオが地面を引っかき、必死に立ち上がろうともがいているのがふと目に映った。


 懸命になにか叫んでいるが、上手く聞き取れない。視界も霞み始めている。


 走馬燈も、共に歩みたかった伴侶の顔を思い浮かべる間も許されず。


 閃光が全てを真っ白に塗り潰そうとした、そのとき。







 白を赫が呑み込み、赫を裂いて黒が吹き荒れた。







「し、びぇ!?」


 勇者の端正な顔がひしゃげ、空気の爆ぜる音と共に姿が消える。

 直後、森の一角で爆発が起こり、燃える木々や土砂が高く宙を舞った。それでようやく、そちらに勇者が殴り飛ばされたのだと悟る。


 勇者を殴り飛ばしてミクスの前に立つソレは、炎だった。


 赤より赤く、血の色にも似た赫の炎。焦げ付いた黒色の甲殻によって縁取られた輪郭は、頭部から伸びる双角や尾の存在から、ドラグ族のような半人半竜に見えなくもない。しかし肉も骨も持たない身体は、あまりに生物の枠組みを逸脱している。

 炎の異形とでも呼ぶべきその怪物を、ミクスは既によく見知っていた。


「フレ、イ――?」


 日々心の中で存在が大きくなっていた、歪んでいるけど憎めない少年の名で呼びかける。

 しかし怪物は応えない。

 完全に変異した身体には人間の面影などもうどこにもなく、火を噴く眼窩のどちらにも、ミクスを映すべき瞳は収まっていなかった。


「【グゴアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッ!】」


 憤怒と憎悪に満ちた咆哮が轟く。

 怪物の全身より放射された炎が、紅蓮の渦となって辺り一帯を吹き飛ばした。


  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る