かじキ。
いつものバス停にて――
「ハンバ~ガ~チェ~ンが大豆を使ったパティをのバ~ガ~を全店で販売?」
月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「一〇〇パ~セント植物由来のパティ……おいし~のかしら? 肉の味や食感に近づけても、あの溢れ出す肉汁とかも再現できるのかしら? 肉のおいしさって味や食感だけじゃないのよね~。肉汁はもちろん、調理中のあの匂いや、そもそも素材のどこそこ産の牛とか豚って聞くだけで食欲を掻き立てられるのよ! それがどこそこ産の大豆……う~ん……まあ、一回は食べるわよ。大豆肉バ~ガ~ね」
割と否定的なスタイルでハンバ~ガ~の画像を見ている月夜の隣では、
「ス〜パ〜でカジキマグロがうられていたとTwitterでわだい?」
イブキがそんな記事を読んでいた。
「そんなんどこでもうってるよねぇ〜?」
イブキは切り身で売られている様々をイメ〜ジする。
「ま、ま、まるごとっ‼︎」
画像が表示され、そんな事をいうイブキ。
「カジキマグロまるまるいっぴきっ⁉︎」
氷の張られたスチロ〜ルからはみ出し、特徴の長い角のさきにペットボトルをかぶせられた大型魚の画像。
「う〜みゅ……まさかのいっぴき……」
「アタマだけほし〜かも?」
「兜煮にでもするの?」
「ウデにソ〜チャクしてソ〜ドとしてっ!」
「カッコ悪いうえに食べ物で遊ぶなっ!」
長い角にロマンを感じたイブキだった。
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