さかなのきもチ。

 いつものバス停にて――


「バ~キンがトンデモナイハンバ~ガ~を販売?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「ストロング超ワンパウンドビ~フバ~ガ~――長いわね。オ~ダ~のとき大変そうだからメニュ~指してコレ一〇個って言おうかしら」

 499グラムの大ボリュ~ムを一〇個頼む気満々の月夜。


「こ~ゆ~のもっと増えないかしらね~。暑くなってきたしドッチャリとモリモリなお肉の食べ物とか出てほし~わね。あとウナギも――」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「ジシュクでヒトのすがたがきえたスイゾクカンのサカナさんたちがウツびょ〜になるっ⁉︎」

 イブキがなぜかテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「サカナってウツになんだっ⁉︎ それにサカナさんもニンゲンみてたんだっ!」

 二重の驚きをするイブキ。


「サメさんもヒトみて「おっ! アイツうまそぉ〜!」とかおもってんのかなぁ〜……」

 最近やってるゲ〜ムのせいでサメ視点になるイブキ。


「あのチャンネ〜はニクなくってビミョ〜。おっ! あのオッサンはアブラのっててうまそ〜! アタマひかってるし、すっごいアブラしたたってんなぁ〜――とかおもってんのかなぁ〜?」

 水族館のガラス越しに見える人間をイメ〜ジしながら、


「そっか〜ウチも見られてたのね〜」


「ケハイでもさっしてたとおも〜よ」

 月夜が入館するとジョ〜ズの登場三秒前のように魚が逃げ惑う様を思いだしながら、そういうイブキだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る