なかミ。

 いつものバス停にて――


「やきとり缶に宇宙日本食マ~クが刻印される?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「そ~いえば、ちょっと前にそんな話しあったわね~。市販しないのかな~って思ってたらするんだ。二〇二〇年一月より販売開始、もう店頭にならんでるのかしら?」


「タレと柚子胡椒味。やっぱり宇宙に興味ある人とかが買うのかしら? でも、日本食っていったら牛丼よね~。次はヤキトリじゃなくって牛丼もやってくれないかしら」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「タコヤキのかわりにいれたらおいし〜モノがワダイ?」

 イブキがグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「スナギモやチ〜ズなんかはアリだとおも〜」

 噛んだ瞬間に中からトロトロのチ〜ズがでてくるのをイメ〜ジしながら、


「イカとかもアリ? イカヤキになっちゃうけど……」

 イカの姿焼きをイメ〜ジしながら、


「ほかには――エビやホタテ……おいしそ〜だけどよわいなぁ〜。ウィンナ〜もよさそぉ〜。キャラメルっ⁉︎」

 記事を読み進めでてきたものに驚くイブキ。


「キャラメルかぁ〜……これもアマくてよさそぉ〜」


「でも、やっぱりステ〜キよねっ!」

 突然、口を挟んでくる月夜。


「そこはタコってゆ〜トコじゃないの?」


「牛よりおいし〜のはこの世にないのよっ!」

 瞳を牛にしながら、そう言い切る月夜だった。

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