　いつものバス停にて――

「お～みそかぁ～っ！」

　イブキが冬の寒空に向かって、そんな声をあげる。

「と～と～きましたよ２０１９ネンさいごのヒっ！　いやぁ～コトシもいろいろでましたねぇ～……エ～スコンバットにはじまってバイオ２ビルダ～２、デェイズゴ～ン、スパロボT、ニ～アもよかった。キンハ～に１４のツイカディスク、バ～チャロンがでたとおもったらサクラもきたし……いい１ネンだった」

　今年一年をゲ～ムの思い出で反芻する。

「シェンム〜もあったよねぇ〜……1はひたすらフォ〜クリフト、2ははこはこび、3はメインヒロインでていっきにスト〜リ〜すすんだしライネンもたのしみだよぉ〜」

「年越し牛祭りしないとね」

「ん？　なにそれ」

「知らないの？　朝一からスキヤキつくって二四時間ずっと食べて食べて日付けが変わる瞬間に残り汁の中にソバいれて、年越し牛ソバにする」

「……たぶんイッパンテキじゃないよ、そのおまつり」

「そ〜なの？」

「ライネンたのしみだなぁ〜……2020ネンだモン」

「オリンピック？」

「ううん。ブルガリアのモ〜モクのよげんしゃが2020ネンはすっごいダイサイヤクでたいへんな――」

「それが楽しみなのっ⁉︎」

「あたるかど〜かワクワクしない？」

「……ハズレる事を祈るわ」

　疲れた表示でそう洩らす月夜。

　こんな二人ですが、二〇二〇年もよろしくお願いします。

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