あ〜ト。

いつものバス停にて――


「ロ〜ストビ〜フ丼か〜」

 月夜が弁当チェ〜ンの新メニュ〜を見ながら、


「肉肉丼はうれし〜わよね〜。もっとでないかしら? ロ〜ストビ〜フステ〜キ丼があるなら、ロ〜ストビ〜フステ〜キスキヤキ丼なんかも作ってくれないかな〜?」

 ロ〜ストビ〜フ丼にいろんな肉料理をブチ込んでいく月夜。


「肉は足し算よね〜。ドンドン足していけばいくほどおいしくなっていくわ。いつか全ての肉料理をつめこんだパ〜フェクト肉丼を作りたいわね〜」

 月夜がそんな野望を口にしている隣では、


「アメリカのマイアミでバナナをガムテ〜プではっただけのモノの1300マンエンのネがつくっ⁉︎」

 イブキがそんな記事を読んでいた。


「すっごいなっ! さすがアメリカさん。こんなんイブキさんでもつくれるよ」


「いやいや芸術ってのはわかんないものよ」


「月夜はわかるの?」


「さすがにガムテバナナはわからないケド、アンタがつくった物じゃダメじゃない?」


「そっかなぁ〜? ガムテバナナで1300マンエンならイブキさんのガゾ〜で2000マンエンいきそ〜だけど?」


「いかないと思う」


「でも、このガムテバナナいっしゅ〜かんごにはバナナくさっちゃよね?」


「それを含めて芸術なんじゃない?」


「う〜みゅ……わかんない」


「まあ、ウチもわかんない」

 二人して首を傾げるのだった。

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