じげんのかベ。

 いつものバス停にて――


「世界初、本物のステ~キを3Dスキャンしたカプセル・トイ?」

 月夜がなぜかグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「カプセル・トイ? う~ん……あっ! あれかしら? ガチャガチャの中にはいってる。3Dスキャンって書いてあったから、人口肉だと思ったのに……」

 月夜が最近、ISSなどの実験成功で話題になっていた培養肉の事をイメ~ジしながら、


「肉つくりほ~だいになったら、価格も当然安くなるわよねっ! 一キロ三〇〇円とかにならないかしら~?」

 月夜がそんな願望を口にしている隣では、


「キャラクタ~しょ~かんソ~チのゲ~トボックスにユ~メ~アニメキャラがと~じょ~」

 イブキがテクノロジ~系ニュ~スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「あのランタンみたいなやちだよねぇ~。15マンエンのリョ~サンがでたのかぁ~……お~きさがケッコ~デカイんだよねぇ~」

 読み込まれた参考画像を見ながら、


「うごきとかはなめらかだし、コエもセ~ユ~がシュ~ロクしたんじゃないかってぐらいクオリティたっかいんだよねぇ~……」

 以前、初期型の体験に突撃したときのことを思い出しながら、


「ただオンセ~ニュ~リョクにちょっとナンがあんだよねぇ~。ボタンおすのメンド~だし……」


「そこら辺は新しい高性能な部品使えば解決するんじゃないの?」


「それがね~……あんまコ~セ~ノ~すぎてもテレビとかド~ガのコエでハンノ~しちゃからむつかし~んだよねぇ~。つ~はんのスマ~トスピ~カ~がテレビCMにハンノ~してタイリョ~よやくしちゃってジケンもあるぐらいんなだよぉ~」


「へぇ~……」


「だからハッキリと『そのば』にいるヒトのオンセ~にハンノ~させんのってむつかしんだよねぇ~。スマホはコ~セ~ノ~であればあるほどい~けど、こ~ゆ~ガジェットはなかなかコ~セ~ノ~だけってのはむつかしぃ~んだよ」


「へぇ~……まだまだ二次元へのアクセスは難題があるのね~」

 最新機器について語り合う二人だった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る