たぴおカ。
いつものバス停にて――
「みっつのハサミをもつカニさん? さ、さんと〜りゅ〜っ⁉︎」
イブキが水族館の展示生物紹介を読んでいた。
「きっとロロノアガニとかゾロクラブっとかってなまえだよねぇ〜」
手拭いを頭に巻いた海賊剣士の姿をイメ〜ジしながら、
「ワタリガニのなかまでタイワンガザミ。ひだりのハサミのうえからちっちゃいやつがもういっこあり、まるでピ〜スをしているようなユ〜モラスなカニさん……」
巨大な三っつのハサミを持ち、獰猛で海の狩人的なモノを想像していたイブキはロコツにガッカリする。
「も〜ちょっとロマンがほしかったなぁ〜……」
カニの生態にケチをつけるイブキの隣では、
「最近のタピオカシリ〜ズがヤバい?」
グルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。
「タピオカラ〜メンにはじまり、タピオカオムレツなどがでたが、最近ではタピオカ丼、タピオカホットサンドなどもある……ホットサンドっ⁉︎ タピオカ丼はなんとなくイクラ丼のデッカイのでイメ〜ジできるケド……」
さらに衝撃的な料理は続く。
「タピオカかっぱ巻きっ⁉︎ これってカッパ巻きのうえにタピオカのっけただけのようにも見えるケド……」
表示された画像を見ながら、
「タピオカ鯛焼き……ホットサンドがあるなら、まあこれもアリかしら?」
鯛焼きを半分にわって中にタピオカがはいってる画像を見ながら、
「タピオカラ〜メンは割りかしバリエ〜ション多いわね〜……」
二郎系、濃い味噌、醤油さまざまなラ〜メンにブチ込まれてるタピオカの画像を見ながら、
「それにしてもいつでるのかしら? タピオカ牛丼」
「……たぶんでないとおも〜うよ」
タピオカ職人に妙な期待をする月夜だった。
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