ふぇいス。

 いつものバス停にて――


「猫まんまをオニギリに?」

 月夜がグルメ系アプリの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「梅とチ〜ズの二種類でいずれも一四五円。にゃんこめしシリ〜ズ……いいかも?」

 具材がよく見えるように半分に割られた画像を見ながら、


「これ食べてたらネコもよってくるみたいな効果はないのかしら? 魚介系のつけ麺食べてたらネコがチュ〜ルだと思って寄ってきたみたいな話しもあるし……」

 月夜がそんな事を言っている隣では、


「イギリスのロボットせ〜さくメ〜カ〜がロボットのカオにつけるカオがたをボシュ〜?」

 テクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「しかもホ〜シュ〜として10マンポンドをしはらう……10マンポンドっていくらだろ〜?」

 脳内に新旧合わせたジェ〜ムス・ボンドをイメ〜ジしながら、


「1400マンエンっ!」

 スマホに表示された額に驚くイブキ――脳内の一流スパイが札束の中に埋まる。


「おぉ! すっごい……PS5かえるっ! ん〜……でもなぁ〜……」

 イブキは自分が一〇〇体並んだ様をイメ〜ジする。


「アイドルしゅ〜だんにまちがわれるかもっ!」


「募集項目に『親切でフレンドリ〜な顔』ってなってるじゃない」


「イブキさんフレンドリ〜だよ」

 にっぱと笑いながら、


「怠惰で腹の立つ顔かしら?」

 じ〜っと見た後にそう評す月夜だった。

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