おとしもノ。

いつものバス停にて――


「またタイヨ〜け〜のそとからナゾのイド〜ぶったいせっきんっ⁉︎」

イブキがテクノロジ〜系ニュ〜スの中にあった、そんな記事を読んでいた。


「おぉ! オウムアムアにつづくだいにだんっ! げんざいはタイヨ〜から4オクキロはなれたトコをジソク15マンキロとゆ〜コ〜ソクでイド〜チュ〜――はやいのかなぁ〜?」


「ジソク15マンキロはツキまで2ジカンはんでいけるソクド……はやいけど……コ〜セ〜かんイド〜としてはおそいかなぁ〜? このままいくと12ガツにタイヨ〜にさいセッキン! チキュ〜からは3オクキロはなれたトコをツ〜カするみこみ……なんだぁ〜ショ〜トツどころか、ちかくにもこないんだぁ〜……」

なぜかロコツにガッカリしながら洩らすイブキの隣では、


「台風一五号が運んできた奇妙な落とし物?」

月夜がTwitterで話題のそんな記事を読んでいた。


「津が落ちてた時は話題になったわね〜。どっからきたのかしら? 津」

月夜は【津】の字をイメ〜ジしながら、


「新宿駅では『アルカディア』と書かれたSuicaが発見されるっ⁉︎」


「アルカディアってSuicaでいけんのっ⁉︎」

隣のイブキがそう口を挟んでくる。


「新宿駅から行けるのも驚きよね〜」


「おもしろいねぇ〜」

そう言いながら月夜のスマホ画面を見る。


「ほかにもアイスラッガ〜――アイスラッガ〜っ⁉︎ これ、はやくかえしてあげないとセブンさがしてるよっ⁉︎ ハゲ頭でワタワタしながら、さがしてるよっ!」


「米とかどっから飛んできたのかしら?」

こしひかりが地面に落ちている画像を見ながら、


「ほかにもウナギ――ウナギ……さっきのこしひかりと合わせたらウナ丼に」


「いや。おとしものだから」

こしひかりとウナギの画像に視線を送る月夜にそういうイブキだった。

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