おと。

 いつものバス停にて――


「彼岸島が画像でボケて方式のコライベントを開催中?」

月夜が漫画の情報を集めたニュ〜スアプリの中にあった、そんな話題に興味を持つ。


「1コマをダウンロ〜ドして空欄の中にセリフを入れる……やだ。ホントにボケってと一緒じゃない」

そんな事を呟きながら、先を読み進める。


「――んっと、賞品はなんだろ? トン汁なウチも応募してみよっかな?――丸太? 賞品、丸太なの??」

首を傾げている月夜の隣では、


「ナツをかんじるおとかぁ〜……」

イブキが思案顔でなにかの記事を読んでいる。


「セミのコエがいちばんなんだっ!? イブキさんはセミのあんましスキじゃないなぁ~」


「あら? そ~なの?」

 イブキの呟きを聞きとめた月夜が口を挟んでくる。


「うん~……ゲ~ムでシュチュ~したいときに『ミンミン』いわれるとね~。あとイブキさんがガッコ~いくときも『ミンミン』いってるし」


「そりゃ~鳴かないと7日しか生きられないんだし……」


「月夜はなんかあるの? ナツだとかんじるおと」


「ウチ? ウチはいっぱいあるよ」


「へェ~……たとえば?」


「そ~ね~……お祭りでヤキソバを焼く音とか、タコヤキを焼く音とか、あとはカキ氷を削る『シャリシャリ』ってのもイイわね~」


「……ぜんぶたべものじゃん」

 色気より食い気、夏でもそれは変わらない月夜だった。

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