おと。
いつものバス停にて――
「彼岸島が画像でボケて方式のコライベントを開催中?」
月夜が漫画の情報を集めたニュ〜スアプリの中にあった、そんな話題に興味を持つ。
「1コマをダウンロ〜ドして空欄の中にセリフを入れる……やだ。ホントにボケってと一緒じゃない」
そんな事を呟きながら、先を読み進める。
「――んっと、賞品はなんだろ? トン汁なウチも応募してみよっかな?――丸太? 賞品、丸太なの??」
首を傾げている月夜の隣では、
「ナツをかんじるおとかぁ〜……」
イブキが思案顔でなにかの記事を読んでいる。
「セミのコエがいちばんなんだっ!? イブキさんはセミのあんましスキじゃないなぁ~」
「あら? そ~なの?」
イブキの呟きを聞きとめた月夜が口を挟んでくる。
「うん~……ゲ~ムでシュチュ~したいときに『ミンミン』いわれるとね~。あとイブキさんがガッコ~いくときも『ミンミン』いってるし」
「そりゃ~鳴かないと7日しか生きられないんだし……」
「月夜はなんかあるの? ナツだとかんじるおと」
「ウチ? ウチはいっぱいあるよ」
「へェ~……たとえば?」
「そ~ね~……お祭りでヤキソバを焼く音とか、タコヤキを焼く音とか、あとはカキ氷を削る『シャリシャリ』ってのもイイわね~」
「……ぜんぶたべものじゃん」
色気より食い気、夏でもそれは変わらない月夜だった。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます