カリ派? フニャ派?

 いつものバス停にて――


「あらたなニホンジンのプロゲ~マ~たんじょ~?」

 イブキがゲ~ム情報にあったそんな記事に興味を持つ。


「これはショ~ライ、プロゲ~マ~をめざすイブキさんにはタイムリ~なわだいだね! シンロそ~だんに『プロゲ~マ~』って、かいたらシド~のセンセ~も「これってど~やったらなれるの?」って、ギャクにきかれちゃったし。ふむふむ……キギョ~がスポンサ~になんないとダメなのかぁ~……だれかイブキさんとケ~ヤクしてくんないかなぁ~……」

 そんな大よそ一般人と違う進路を希望しているイブキの隣で、


「ファ〜ストフ〜ドでフライドポテトを頼んだ時にでてきて嬉しいのは『カリカリの揚げたて』か『水分を吸ったフニャフニャ』のどっちかを大学生に聞いてみた? ふ〜ん……そんなのみんなカリカリの方がいいじゃないの?」

月夜がそんな感じで記事の先を読み進めると、


「へぇ〜……2割の人がフニャフニャがいいんだぁ〜」

意外そうな表情で、


「あ〜……イブキさんはわかる!」

月夜の呟きに口を挟んでくるイブキ。


「フニャフニャのほ〜がアジがしみてるきがしない?」


「あ〜……そ〜いわれてみれば、そんな気も……確かにイモって感じがするかも?」


「でしょ、でしょ!! イブキさんもちかえってゲ~ムしながらたべるから、いっつもフニャフニャなんだよね~」


「ふ~ん……その場で揚げたてのLサイズ食べて、帰りに道用にもう1個Sサイズ注文して、家用にLサイズ食べるウチにはわかんないわぁ~」


「……イブキさんにはポテト3コもチュ~モンする月夜のがわっかんない」

 呆れ顔でそう言うイブキだった。

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