りゅ〜こ〜

 いつものバス停にて――


「ねぇ――」

イブキがスマホ片手に話しかけてくる。


「ん〜?」

月夜がイチゴクロワッサンド〜ナッツを食べながら気のない返事をする。


「トリプルスリ〜ってなに?」


「フィギュアスケーター浅田真央の必殺技」

正 トリプルアクセル。


「ふ〜ん……そなんだ。じゃ、ダイジョブはいてますよ――は?」


「いっぱい食べすぎちゃったケド、ちゃんと吐く元気はありますよって意識表示」


「ふ〜ん……じゃ、バクガイは?」


「コミケにいって本買う事」


「そなのっ!?」

 さすがに変と感じたイブキがおもわず聞き返す。


「じゃ、じゃ、ゴロ~マルは?」


「ちょっと前に流行ったゾンビアニメにでてた犬の名前」


「う~ん……」

 と、疑わし気な視線を向けながら、


「いまハヤってるミドリムシってなに? イブキさんイメ~ジだと、アオムシみたいなやつだとおもってんだけど……」


「ミドリムシはユ~グレナっていう藻の事、美容や健康にいいんだって」


「あっ! いまのはホントっぽい」

 年頃のJKの割に流行を完全スル~している二人だった。

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