おちかた。

 いつものバス停にて――


「天丼屋チェ~ンで12月10日から『カニ・ホタテ天丼』販売開始っ!!」

 月夜が愛用のグルメ系ニュ~スに載っていた記事を見ながら、一緒にのっている画像を食い入るように見つめる。


「おっ!」

 テクノロジ~系のニュ~スを見ていると、なにか気になりモノをみつけたようだった。


「月夜! みてみて~」

 イブキが嬉しそうに月夜へと見せるスマホ画面には――


「アップルがジャイロセンサ~を使った落下防止装置――落下時に四隅から飛び出すバンパ~を搭載したスマホを開発中? なにこれ??」


「おとすと、スマホからビョ~インってでてくるんでしょ!」


「そなのっ!? そ~いうやつなの? これ」


「たぶん……」

 ちょっと自信なさげになるイブキ。


「でも、これでおとしてもガメンがわれるシンパイがなくなんだねっ!!」

 握り拳をつくりながら喜ぶイブキに、


「でもさ――」


「ん?」


「画面のほうから落ちたらやっぱし割れちゃうんじゃない?」


「あ~……うん……そっか……」

 そういってぬか喜びに終わるイブキだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る