べ〜コン。

 いつもバス停にて――


「ストつぅ〜もせかいにゴクウがランニュ〜⁉︎ このド〜ガおもしろそ〜」

イブキが『もしも系動画』のまとめをチェックしていると、


「う〜……これおいしそ〜!」

月夜がそんな呟きを洩らした。


「ん? なになに」

イブキが月夜の呟きに興味を持ち訪ねてくる。


「これ――カマンベ〜ルチ〜ズのべ〜コン包み焼き」

と、言いながら見せるスマホ画面には半分に切ったべ〜コンの塊の中から『とろ〜り』と溶け出したチ〜ズの画像が映っていた。


「こ、これは……なかなかおいしそ〜かも?」

珍しくイブキも同意をする。


「でしょ、でしょ」

 月夜が最上の笑みを浮かべる。


「ちょっとかして」


「へェ~……ケッコ~かんたんにできんだ。ホントにチ~ズをベ~コンでまくだけなんだネ。キョ~かえったらやってみよ」

 イブキがレシピを見ながら、


「う、ウチもいっていい?」


「いいケド……キョ~のシュクダイうつさせてネ」

 と、取引をもちかけるちゃっかり者のイブキだった。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る