せっきゃくのこ~か。

 いつものバス停にて――


「せっきゃくのアルバイトをしてるコはモテる! その5このヒミツ?」

 イブキがいつも通りそんな如何わしい記事を読みながら、


「ふむ……そ~いえば……」

 イブキは隣でユ~チュ~ブで音楽を聴いてる月夜に視線を向け、


「ねぇ、イブキ――」

「イブキってさ――」

 と、月夜は人と話す時に相手の目を見て話しかけてくる。ネコを想わせるややツリあがった黒瞳で見つめられると、相手も目を離せなくなる。


「……うん。イチリあるかも。えっと~……つぎは――」


「あっ! おはよ~」

「おはよ~――って、どしたのっ!?」

「う~……おはよ~」

 いつも先に来ている月夜は挨拶を欠かした事がなかった。


「フツ~といえばフツ~だけど月夜のバアイ、あたりまえにできんだよね。つぎはキがきく?」


「ちょ――なんてシマりのない顔してんのよっ! あ~もう! ほら、これで顔でも冷やしなさい」

「あっ! イブキ、コレ好きだったよね? あげる」

「えっ! 傘忘れてきたの? しょ~がないな~ほらこっち来なさいウチのに入れてあげるから」


「たしかにキがきくよネ。月夜は――つぎのえがおがしみつくってのもそ~だし、5めのアイテのコ~イにきづきやすいってのはど~なんだろ? でも月夜ってモテんだ! ビッチだね!!」

 その時イブキの視線に気が付いた月夜がイヤホンを外して、


「ん? ど~かしたの?」


「月夜ってビッチだよね!」

 イブキが次の瞬間に見た光景は迫りくる学生カバンだった。

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