きの~のアレ。

 いつものバス停にて――


「ねね、イブキ――」

 イブキがグルメ系ニュ~スで新しいレシピを見ていると、月夜が話しかけてきた。


「ん~?」

 イブキがYTKG――焼き卵かけ御飯のレシピを見ながら、応じる。


「昨日見た? 昨日のアレ――」


「アレ?」

 イブキは昨日の出来事を反芻する。


 昨日は学校から帰って――夕飯の買い物にいったときに珍しく、タイムセ~ルが始まりス~パ~サ〇ヤ人並にパワ~アップした奥さまがたと死闘を繰り広げた後――家に帰り、お気に入りの動画主が最新作をUPしてたので、それを見ながらバストア――柔軟体操をして――とくになんの事はないいつも通り、両親が庭にでてなにか騒いでいたよ~な気もするケド……変わり者の親の奇行はいつもの事だ。


「昨日スゴかったよね?」

 チラっと月夜の様子を窺うもしきりにそう呟くばかり……。


「……え、えっと~……」

 あれかな? あれのコトかな? とイブキは自信なさげにアタリをつけ軽くふってみる。


「そ、そうだね。いまさらってかんじもしたケド……」


「あ~確かに去年から立て続けに6回もあったからね~いまさらって感もあるかも」


「6かいっ!? そ、そんなにあったのっ!?」


「うん。イブキも昨日みたでしょ?」


「がぞ~はみたけど……」


「あっ! 実際には見てないの?」


「見えるのっ!?」

 そこで月夜が――


「イブキ……一体なんの話ししてんの?」


「うん? スマホでゲ~ムボ~イできるよ~にするスマホケ~スの事じゃないの?」


「うん。全然違う」


 月夜は4月4日の月食の話しをしていました。みなさんはご覧になりましたか?

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