おと。

 いつものバス停にて――


「んわっ‼︎」

イブキがいつも通りスマホでなにかの記事を読んでいると、驚きの声を上げる。

「ん? ど〜かしたの?」

月夜がスマホの自撮り機能で疲労の影を隠すメイクをしながら。

「オトコのヒトってトイレはいってもオトヒメとかつかうヒト、10パ〜セントもいないんだって」

「えっ! 隣の人とかに聞かれちゃう!」

「はずかしくないのかな〜?」

「男性もやっぱり恥ずかしいでしょ」

「う〜ん……ふしぎ」

「きっと、ウチらには想像もできないようなやりかたでしてるんだろうね」

「すっごいはやいモンね。おんなのこトイレすっごいならんでんのに、オトコのトイレならんでないってケッコ〜あるもんね」

「そ〜いわれてみてばそ〜ね。加速装置でも付いてるのかしら?」

「きっと、マ~ラインみたいなドドドっだすんだよ、きっと――」

「う~ん……どっちにしても――」


「「謎だね」」


 いつもわからない事があったら調べるのに、さすがにこれは調べない純情な二人だった。

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