せ~かくなゆれ。

 いつものバス停にて――


「ねぇ、ねぇ――月夜」

「ん~?」

 イブキがスマホ片手に話しかけてくるのを、カロリ~メイトをサクサクかじりつつ応える。

「おっぱいゆらして」

 ポト。

 カロリ~メイトが地面に落ちる音が拾えるほどの静寂。

「……いや」

 しばらくした後、短くそう言って地面に落ちたカロリ~メイトを拾い――少し迷った後、紙にくるんでカバンに入れる。

「え~。いいじゃん」

「や~よ。なんでそんな変な事しなきゃなんないのっ!?」

「う~んとね。がいこくでゲ~ムキャラのムネがふしぜんにユレまくってシュウチュ~できないから、げんじつてきなヒョ~ゲンになおすべきとギロンしてんだってさ」

「ふ~ん……それがなんでウチにそんな事させよ~って思った」

「だって、イブキさんのムネユレないし」

「あぁ。ユレるほどないもんネ」

「うっ! そ、そんなヒドいコトいわなくてもイイじゃん!!」

 イブキが手をグ~にして月夜へポカポカと叩き始める。

「ごめん、ごめん」

 さして力も籠っておらず笑いながら叩かれ続ける月夜。

「じゃ、チチユレド~ガとらせて」

「それは断る!」

 その一瞬だけは両者とも真剣勝負だった。

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