れっつ! ひゃくまんえんチャレンジ!
いつものバス停にて――
「月夜、月夜。ひゃくまんえんほしくない?」
イブキが期待でキラキラさせた瞳をしながら月夜の肩に手を置き、そんな事を言ってきた。
「…………………………」
そんなイブキに胡乱に満ち満ちた視線を向ける月夜。
「月夜、ひゃくまん――」
「いや、聞こえてたから、言い直さなくていいから」
「いこう~よ! ひゃくまんえんだよ、ひゃくまんえん!! クソゲ~いちまんこぶんだよっ!」
「クソゲ~やす!? 100円なの!?」
「ワゴンひんはそんなもんだよ」
「でも……2000冊分かぁ……持って帰れるかなぁ?」
「ん? ホンならつ~はんでいいじゃない?」
「いや……うん……会場……に行かないと……ネ」
「ふ~ん……」
そういって適当に誤魔化す月夜。
「――で、一体なんなの? 百万円って、エッチのや犯罪じゃないでしょうね?」
「うん。それがね、オオミソカにバンザイしながらサイゴまでのこってたヒトにひゃくまんえんもらえるんだよ~」
「へ~って、大晦日かぁ……」
少し残念そうに呟く月夜に、
「これがコ~シキコクチだよ」
といってイブキがイベント情報の載ったサイト画面をスマホにだす。
「へ~……ん!? 高校生不可って書いてあるよ」
「え~……ザンネン」
そういって諦めるイブキの横で「ぶつぶつ……BL……2000冊……なんとか……なんとか……」と諦めきれない月夜がいた。
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