おおゆき。

いつものバス停にて――


「……バスこないね」

「この雪だし止まってるかも」

月夜が時刻表とバスはやってくる方角を見ながら白い息ととに言う。

「ねね。さむいしコンビいこ〜よ」

イブキがマフラ〜に顔を埋め、少しでも暖を取ろうと腕を身体に巻きつけ、足踏みしながら提案する。

「でも……もしバス動いてたら遅刻しちゃうよ」

「いいよ、いいよ。むしろ、いえにかえらないだけエラいよイブキさんたち」

「コンビニもやってんのかな?」

月夜がふと思った疑問を口にする。

「やってるでしょ!」

「だって、この雪じゃ店員さん出勤できないんじゃない?」

「アマい、アマいよ月夜。コンビニて〜いんさんはモサなんだよ」

「そうなの?」

「うん。あのバ〜コ〜ドをピッっとするやつでゴ〜トウのナイフをはたきおとしたりできるんだよ‼︎」

「あぁ……ちょっと前のニュ〜スにそんな記事のってたね。でも、それを基準にするのはど〜かな?」

「とにかく、ジシンでもカミナリでもインセキがふってきてアシタ、チキュ〜がなくなるとしてもテ〜インさんはコンビニではたらいてるのっ‼︎」

「……さすがに地球最後の日には働いてないよ思うよ」

それでも、真面目な日本人の事だから、働いてる奴もいそ〜だなと、しんしんと降る雪を見つめ思った月夜だった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る