ウマがあう。

 いつものバス停にて――


「月夜! 月夜!!」

 二人揃ってバス待ちの合間にスマホをイジりながら、『ちっぱい少女のが草食男子にウケがいい』とか『ケンタのレシピが流出して家であの味がだせるようになるかも?』などの他愛もない話しをしていた二人――そこへイブキが突然興奮した声を上げる。

「イブキ! イブキ!!」

 月夜も月夜でなにかの記事をみた瞬間にテンションが一気に頂点まで達する。

「みてみて~! ホバ~ボ~ドだって、そらとぶんだよ!! カットバックドロップタ~ンできるかな?」

「見て見て~これチ~ズバ~ガ~をド~ナツの中に入れたんだって! すっごいおいしそう!! 日本にもあるのかな~?」


「「む!?」」


 二人してまったく同じタイミングで別の話題を見つける。

「月夜……そんなのタダのカロリ~バクダンなダケじゃん。なにがスゴイの?」

「イブキ……そんなのただの中に浮く板じゃん。なにが凄いの?」


「「むむっ!?」」


 またも二人して同じような事を口にした後、同じように呻く。


「「………………………………………………………………………………」」


 今度は互いに牽制しあいながら、口を開くとあっちも全く同じタイミングで口を開くものだから言葉を出せず、結果二人とも見つめ合ったままパクパクと口のみを動かすという状態になった。

 そんな二人を奇異な目で見ながらバスの運転手がバスを発車させる。


 このあと二人仲良く遅刻しました。

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