しょ~ど~がい。

 いつものバス停にて――


「衝動買いして後悔した物ねぇ~」

 なにか思い当たるフシでもあるのか月夜がそんな記事を読んでいた。

「はい! ネコさんかワンコかいたいです」

「イブキとペットはもう――なんか悲惨な結果しかみえてこないからやめろ」

「なんでなんでなんで――ちゃんとエサあげるし」

「はいはい。スマホアプリかなんかで飼ってね」

「え~」

「ネットユ~ザ~のアンケ~トはっと――トランポリン? ああ健康器具や運動器具は通販の売り込みのうまさもあって結構ありそう」

「イブキさんもホウキョ~「悲しい結果なのはわかってるからそれ以上言わないで」」

 イブキをやや喰いぎみに制止。

「ほかには~サソリ!? いかつい風貌がきにいって飼ってみたものの怖くて世話できない――ぷっ。イブキみたい、飼う前に気づけよって」

「う~……イブキさんサソリでもちゃんとセワするもん」

「そういえばイブキって衝動買いしそうだけど、あんまそういう話しきかないよね?」

「ん~……いま、ほし~フィギアあって」

「そういうのすぐ買ったりしないよね?」

「だって、フィギアとかってかざってもホコリかぶったり、ひやけしたりするとイヤだからかざれないじゃん。そ~おもうとタメいきついてタナにもどしちゃう」

「そっか~イブキも結構いろいろ考えてんのね」

「おこづかいにかぎりあるからね~。月夜は?」

「ウチ? ウチは……」

 月夜の脳裏に部屋で服をかぶったまんまのロデオマシ~ンが浮かんだ。

「う、ウチはな、ないよ。あは、あはははははははははははははははは――」

 乾いた笑い声をあげながら三回やって飽きてしまったエクササイズDVDや腹筋マッシ~ン、EMS腹筋ベルトといった品々が次々と浮かんでは消えていった。

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