せんよ~

 いつものバス停にて――


「ねぇねぇ月夜」

「ん~?」

 イブキが数分前にきたLINEメッセ~ジを確認しながら月夜に声をかける。

「ネコってさ~なんでキ~ボ~ドのうえにのってんくんだろ?」

「さぁ~? でもよく聞くよね、パソコンで作業してると猫がキ~ボ~ドの上にのってきて邪魔される話しとか、動画でも猫がノ~パソの上にのってヌクヌクくつろいでる姿」

「イブキさんもネコ飼ってないからわかんないんだけど、いま友達からネコが邪魔してど~しよ? ってソ~ダンのメッセ~ジきてさ~」

「は~? どんな関係か気になる相談相手ね」

「シットしなくてもイブキさんの嫁は月夜だけだよ~」

「はいはい。そいつはありがとうございます」

「んで、どんなカイケツほ~があるかな? なるたけゴ~インなしゅだんはとりたくないっていってるケド……」

「優しく抱き上げて他の場所に移動させるのは? クッションの上とかソファーの上とかベッドの上とか」

「カラダのしたに手をまわすと怒るみたい」

「う~ん……じゃ猫があきて移動するまえ待つとか? 解決法にはなってない気がするけど……」

「ほっとくとず~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~っといるってさ」

「じゃ、もう諦めて猫ちゃん専用のキ~ボ~ドを買ってあげるとか」

「それだ!! さっそくメッセ~ジおくっとくよあいがとう」

「どういたしまして」


 そして後日――


「月夜、月夜――このまえ月夜のアイディアばっちしだってさ~ネコせんよ~キ~ボ~ド」

「えっ!? そんな話ししたっけ?」

 二人の会話の9割はど~でもいい会話だった。

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