ゆめ。

いつものバス停にて――


「ねぇ月夜」

イブキがスマホ画面をみつめたまま隣の月夜に声をかける。

「サクサク――どうしたの?」

「うんとね……月夜はさ〜ショ〜ライなんになりたいの〜?」

「へ⁉︎ イブキどうしちゃったの? そんな真面目な事ききなんてアンタらしくない」

「いや〜なんかいまのJCやJKの87パ〜セントがお嫁さんになりたいっていってるみたいだから――月夜はど〜なのかな〜って、なんだっけ? フ〜ドファイタ〜になりたいんだっけ?」

「そんな事、生まれて一回も思った事ないわよ!」

「じゃ、やっぱしお嫁さん?」

「えっ⁉︎ い、いや……うんっと……い……いいひとが……」

「あっ! 月夜はたしかセンセ〜になりたいんだっけ?」

ニヤニヤしながらそう言うイブキに――

「し、知ってて振ったなっ!」

ともかく良い人募集中の月夜だった。

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