わだい。
いつものバス停にて――
「デング熱感染源は代々木公園、都は駆除に――」
月夜がそんな記事を読んでいると――
「だめだめ。もっとあかるいワダイさがさんきゃ――う〜んと……たとえばこれなんかどう?」
そういってイブキが掲げたスマホ画面には――
「男性が許容できる腐女子のセーフゾーン?」
月夜がイブキの掲げるスマホ画面を読み上げる。
「そそ。おとこのヒトがここまでならOKっておもうギリギリのラインをアンケートにとったものだよ」
「そ、そうなんだ?」
ツィーっとイブキから視線を反らす月夜。
「うけいれられないジョ~ケン――リアルのヒトでモ~ソウしない。わぉ! これはト~ゼンだよね、しりあいの友達とかカレシとかで――」
「イブキ、イブキ。ガリガリ君100本購入したときの当たり何ポンだと思う?」
あわわと慌てながら話しを反らそうとする月夜。
「そのニ~ほかのヒトにBLをキョ~ヨウしない。そうだね~フキョ~とかいってかってに本棚においていたり、部活のコ~ハイによませてカンソ~いわせたり、あまつさえ「今度の文化祭で高圧メガネ会長と執事モノを書け」とかいったりしたらダメだよね~」
「そんな――! 女子はみんなホモが好きなのっ!! 大好きなのっ!!! 後半は心当たりないけど布教して覚醒させるのはウチらの役目!」
「その三~サンザイしない~。そ~いえば月夜、コミケまえはいろいろいそがしかったよね? そんでコミケ後はごはんもいこ~っていわなくなったよね?」
「うっうっ――」
ついにボロボロと大粒の涙を流し始めた月夜にイブキは――
「あっ! でもほら、ほかにシュミがあったりするバアイはいいみたいだよ~月夜はほら――あれ? ダイジョブ、ダイジョブ……え、え~っと……ほらみて、カワイイとおとこのヒトはなんでもいいみたいだから――月夜はカワイイからヘ~キだよヘ~キ」
始終、イブキのタ~ンな日だった。
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