ひみつどうぐ。

 いつものバス停にて――


「ふ~ん。どらえもんの道具で実用化された物があるんだ~」

「ナヌ!?」

 月夜の呟きニイブキが敏感の反応した。

「そ~なの? どこへいけばいいの?」

「いやなにが?」

 イブキが月夜の肩を『ガシっ!』っと掴みキラキラした瞳をしながら問い詰めてくる。

「だから! どこにいったら買えんの? どこでもドアかヘリコプタ~」

「ヘリコプタ~は前からあるぞ。たぶんタケコプタ~と言いたいんだろうけど~」

「そのコプタ~」

「とりあえず話しを聞け! 実用化された物もあるって事っ!! たとえば真水ストロ~」

「おぉ! それはど~やって空飛んだり過去にいったりできるん?」

「そういう道具じゃないから……え~っと……」

 月夜はスマホの画面を見ながら道具の説明をする。

「灯油給油ポンプみたいなやつで海水をキコキコ吸い上げると途中にある浄水フィルタ~で飲料水に代える事ができる」

「えっ! そ、それ……だけ?」

「うん。それだけ、ほかには――セルフ将棋。機械と対局できるやつだね、どらえもんのはロボットみたいなやつが打ってたけど、現実はゲーム盤に組み込まれたやつならあるね」

「ほかには――ほかの――もっとすっごいヤツ!!」

「いや、それだけ」

「――っ!」

 悔しそうに肩を震わせるイブキ――

「ま、まだあと100年ある!!」

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