ちょ~じく~よ~さい『遼寧』
いつものバス停にて――
「月夜、月夜――!!」
現れるなりいきなりテンションMAX状態のイブキに多少戸惑いの表情をみせる月夜。
しかし、そんな月夜の様子にお構いなく――
「タイヘンだよ、イチダイジなんだよ!」
「わかった、わかった」
「くぁwせdrftgyふじこlp」
「言えてないからっ! 落ち着こ、とにかく1回落ち着こ」
イブキを宥めながらタイミング良く飲んでいた野菜ジュースをイブキにも飲ませる。
「中国がね、ヘンケ~する空母をつくったんだって!!」
「……………………………………ふ~~~~~~~~~ん………………………」
ものすっごい冷めた目に心底ど~でもいいといった雰囲気を出しながら月夜は答えた。
「なんで! なんでそんな反応なの!? ヘンケ~だよヘンケ~! 超時空要塞だよ! きっと中華キャノン撃ってくるよ!」
「いや……割と……いや……かなりど~でもいいかな」
「なんで、なんで!? 先行者を作った中国だよ! きっとあのヤル気のない顔とガラタクタ部品でヘンケ~すんだよwktkだよ!」
「ワクもテカもしないな~……アンタもそんなに興奮しないでホラ」
そういってもう一回、飲んでいた野菜ジュースをイブキにあげる。
「あっ!」
「なに? こんどはなに?」
イブキは頬を朱に染めると恥じらうように……
「月夜と間接キスしちゃった」
そろそろ月夜の我慢が限界値を突破しそうな日であった。
そして、後日――
「ねぇねぇ。おとーさん」
イブキが食事中に父親に前聞いたことを尋ねる。
「このまえ言ってた中国の空母がヘンケ~するって話し――へっ!? 金属疲労で変形? 最新鋭の空母で竣工2年なのに金属疲労で変形するっておかしな話しだよね? ってコト?」
それを聞いたイブキは――
「おと~さん夢って儚いモノなんだね……」
何かを悟って少し大人になったイブキだった。
『先行者』わからない人がいたら『先行者』で検索してみてください。ヤル気のない表情のロボットの画像が出てきたらソレです。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます