10話

「ただいまー」


靴を脱ぎながらリビングにいるであろうお母さんにそう言う


「おかえりー」


ん?今お兄ちゃんの声が聞こえた気が…


「りかー!!」

ひょこっとリビングからお兄ちゃんが顔を出す


「お兄ちゃん!いたの!?」


「さっき帰ってきた!」


と言いながら私に抱きついてくる


「やめてよ」

と、お兄ちゃんから離れて部屋に行く


「冷たいな〜」


後ろからお兄ちゃんの拗ねたような声が聞こえたけど無視無視!


いつも、ベタベタしてきてほんと気持ち悪い


メイクを落としてお風呂に向かう


「疲れたー」


お風呂に行く間お兄ちゃん会って

「お!りか風呂??今日はスペシャルにしといたからな!」なんて言ってたけど


お風呂を見てなっとく


めちゃくちゃ泡風呂じゃん


モコモコと泡だらけでなんか笑えてきた


お兄ちゃんのこーゆーところは好きだなー

なんて思いながらお風呂に入る


泡で息でふーっと飛ばして遊んでると

ふとお兄ちゃんが北高サッカー部だった事を思い出す


「安井くん達のこと知ってるかなー?」

お風呂から出たら聞いてみよっと

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