目があったら恋が始まった

白石 ゆい

1話

今日から夏休みが始まる


高校生になって2回目の夏休み


去年は友達を作るためにいろんなクラスの子と遊ぶことに時間をつかったけど


今年は思いっきり家でゆっくりする!


校長先生の話が終わって皆んなで校歌を歌う


あと少しで終業式が終わる


この暑い体育館を早くて出たい


ただでさえ人口密度ヤバイのにクーラーどころか扇風機も無い


いつもだったら巨大扇風機を出入り口に置いて風を循環させているが…


体育の授業の時誰かがボールを当てて壊したらしい


「これで終業式を終わります。礼っ」


あぁ、やっと終わった


1組、2組と順番に体育館から出て行く


4組の女子学級委員である私は皆んなに指示を出して立たせる


体育館から出た瞬間冷たい風が私の髪をグシャグシャにする


あー生き返る!


なんならグランドで終業式やって欲しかったわ


外の方が断然涼しい



教室に着いて真っ先に席に座り机に伏せる


「暑いーーー」


先生が来るまでクーラーをつけれない


早くかえりたーい


「りーかっ!何死んでんの?」


顔だけを横に向けると隣に麻里まり優希ゆうきが立っていた


「りーちゃん暑いの苦手だもんね」


優希が笑いながらそう言った


「無理。死にそう。帰りたい。」


再び机に伏せてそう言うと


「なに言ってんのー!今日から夏休みが始まるってのに!」と言って麻里が私の背中を叩く


バシッ


「いっ!強いよ!」


あまりに力強すぎて飛び起きる


「どう?目覚めた?」


麻里がゲラゲラ笑う隣で「力入れすぎだよ〜!大丈夫?りーちゃん」と優希が心配そうに私の背中をさする


「ごめんごめん!てか!ビッグニュースだよ!明後日さ」


ガラガラ


「ほら席つけー!」


麻里が話してる途中で先生が来た


先生KYだなー

ビッグニュースってなんだろ


それから長々と夏休みハメを外すなとか、勉強しっかりやれとか、交通安全についてとか、終業式で校長先生が言ってた事と同じような事を担任が話し始めた


ようやく先生の話も終わり


「じゃあ出校日にまた会いましょう!」


と先生が言い1学期が終わった

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