第143話 作家の結婚年齢と傑作を書いた歳

村上春樹:二十二歳で学生結婚。二十九歳にデビュー作「風の歌を聴け」。

綾辻行人:二十六歳で大学院で学生結婚。二十七歳でデビュー作「十角観の殺人」。このデータは怪しい。

京極夏彦:十九歳に結婚。三十一歳でデビュー作「姑獲鳥の夏」。

舞城王太郎:推定二十三歳、大学卒業後高校から付き合ってた彼女とすぐ結婚。二十八歳で作家デビュー。 三十歳で「世界は密室でできている。」


この四人、つええ。


対抗馬。

南方熊楠:三十六歳まで恋愛経験なく、「南方マンダラ」を書く。のち四十歳で結婚。

小谷野敦:三十七歳でおそらく恋愛経験もなく「もてない男」を書く。のち四十一歳で結婚。

笙野頼子:四十八歳でおそらく恋愛経験もなく「金毘羅」を書く。


これが正式なデータだ。やってられるかあ。リア充作家どもがああ。


ソープに行けなんかで文学が書けるか、クソが。死ね。


森鴎外:二十一歳で初体験。二十五歳で結婚。二十七歳で作家デビュー。四十七歳で「ヰタ・セクスアリス」。

三島由紀夫:十七歳で作家デビュー。二十九歳で初体験。二十九歳で結婚。三十四歳で 「不道徳教育講座」。

森見登美彦:二十四歳で作家デビュー。三十歳で結婚。 二十六歳で「四畳半神話大系」。






まあ、子供の頃はなぜか十六歳で初体験できるものだと思ってたので、現実はそれと十年も二十年もちがうものだということがわかるというものだね。傑作を書くのに、恋愛経験は関係ないかのようだけど、甘酸っぱい恋愛小説はやはり結婚経験のある作家にしか書けない気がする。三島由紀夫が面白い小説を書き出すのは結婚以後だ。結婚以前のホモに倒錯した三島が好きな人もいるかもしれないが、あまりぼくは評価しない。まあ、それぞれの小説を実際に読んでみた人にしかわからないかもしれないけど、あんまり女とやりまくりな妄想している坂口安吾とかも初体験は二十六歳だと聞く。しかし、小説家は儲かるような職業ではなく、貧乏なのが普通なので、会社員の人が二十代で結婚できる社会構造を作りたいと願っている。モテない大学生を主人公とした森見の「四畳半神話大系」だけが例外といえるかもしれない。

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