第12話 日本で最も優れた数学者は伊藤清

 2ちゃんねるに「数学者をマジギレさせる言動」というスレがあり、

そこには



5 :132人目の素数さん:2011/10/15(土) 17:48:27.59

「数学者って凄いですよね、

現代の金融は確率微分方程式という最先端の

難解な数学が使われているんですよね。

何でもアポロ計画以後、NASAが規模縮小してから

天才数学者たちが世界屈指の頭脳の集まるGSなどに終結したのが始まりなんですよね!

不完全性定理のような数学の未熟さがLTCM破綻や

リーマンショックなどを引き起こしてしまいましたが、

我々はそれでもなお、あなた方を高く評価しています。」

そういって数学通を自称する彼は、

書斎に並ぶ藤原正彦や小室直樹、竹内薫らの著書を一望した。


ということばがのっている。

これは数学者はむしろ面白いといってるが、何がマジギレするかというと、

金融工学の基礎となった確率微分方程式を考え出したのは日本の数学者である伊藤清さんなのである。


専門外なので、まったく見当ちがいなことを書いてしまうかもしれないが、



伊藤清のウィキを丸写しする。


「伊藤清」

確率微分方程式を生み出した。伊藤の補題(伊藤の定理)でその名を知られる。

さらに、確率積分を計算する上で重要な伊藤の公式(伊藤ルール)は確率解析学において革命的な公式といえよう。

特に伊藤の公式は確率解析学における基本定理で確率積分の計算手段を示したもので、この公式無しでは確率解析における計算はほぼ不可能といえる。


従来、方程式で記述することができる座標上のグラフは直線か、

もしくは一定の規則性に従い平滑に変化する曲線のみで、

まったくランダムな曲線(フラクタル曲線)は微分ができないため方程式で表すことができなかった。

伊藤の定理は微積分に確率論を導入することで、

ブラウン運動の軌跡や株式等の金融商品のチャートなど、

規則性のない曲線を方程式で記述することをはじめて可能にした。

このため、将来のある時点における金融商品の理論上の価格を計算で算出することが可能となり、数学に留まらず経済学、

特に1990年代に入って発達した金融工学理論全般の進歩に多大な貢献があった。


デリバティブの一種であるオプションの価格評価式であるブラック-ショールズ方程式の導出は伊藤の補題(伊藤のレンマ)が基礎となっており、

同方程式の考案者としてノーベル経済学賞を受賞したマイロン・ショールズは清に会った際にわざわざ握手を求め伊藤の定理に敬意を表したという。

伊藤自身は経済学に無関心で、ある経済学者の集まりに出席した際にあまりの歓迎ぶりに当惑のあまり、

そもそもそんな定理を導いた記憶はないと言い張ったというエピソードが伝えられる。



である。



というわけで、わたしはまったく勉強したことがないし、

一度も計算したことがないが、金融工学というのは、日本の数学者が最も貢献しているのである。


この伊藤清さんが、日本で最も優れた数学者だとされている。

わたしは、まったく名前を知らなかった。





 で、話は変わるが、今、数学界の最大の難問を日本の数学者が解いたかもしれないとして、

話題になっている。

 ABC予想という数学最大の難問を解いたとして論文を公開している望月新一教授である。


 現在、査読中で、査読には数年かかるだろうといわれているが、

その内容をちょっと紹介しよう。



【数学】「ABC予想」が解明されたかもしれない /望月新一京都大教授(43)

http://anago.2ch.net/test/read.cgi/scienceplus/1347973803/


ちなみに、望月教授の経歴。

飛び級!!!


望月新一 (公式ページ)

http://www.kurims.kyoto-u.ac.jp/~motizuki/


論文もPDFでうpされてる


略歴

1988年 - プリンストン大学を卒業(16歳入学、19歳卒業)

1992年 - プリンストン大学でPh.Dを取得(22歳):指導教授はフィールズ賞を受賞したゲルト・ファルティングス

1992年 - 京都大学数理解析研究所助手に就任

1996年 - 京都大学数理解析研究所助教授に就任(26歳)

1997年 - 日本数学会秋季賞受賞:代数曲線におけるグロタンディーク予想の解決(中村博昭、玉川安騎男との共同受賞)

1998年 - 国際数学者会議招待講演

2002年 - 京都大学数理解析研究所教授に就任(32歳)

2005年 - 日本学術振興会日本学術振興会賞受賞:p進的手法によるグロタンディークの遠アーベル幾何予想の解決など双曲的代数曲線の数論幾何に関する研究

2005年 - 日本学士院日本学士院学術奨励賞受賞:数論幾何の研究


 論文は500ページにおよぶ長いものである。

 もし証明されても、ノーベル賞もフィールズ賞ももらえないが、

本当にすごい人はすごすぎて賞がもらえないものである。


 望月教授の理論は、宇宙際タイヒミューラー理論というもので、

宇宙際タイヒミューラー理論の専門家は世界で望月教授ただ一人である。


宇宙際タイヒミューラー理論により自動的に証明される予想や定理.

もし証明が正しければ未解決の予想が10個くらい一気に解決することになる.


宇宙際タイヒミューラー理論 

  ├─Vojta 予想 

  ├─Szpiro予想

  ├─abc予想

       │ 

       ├─Thue-Siegel-Roth定理

       ├─フェルマーの最終定理

       ├─モーデル予想

       ├─エルデス-ウッズ予想 

       ├─ 非Wieferich素数が無限個存在する 

       ├─ Marshall Hall's 予想

       ├─フェルマー - カタラン予想

       ├─ Tijdeman予想の一般化 

       ├─Granville Langevin予想 

       ├─修正Szpiro予想


 数学科は、就職に弱いらしいのだが、数学科でABC予想を知らなかった人はいないそうである。


 ABC予想が解けた時、何ができるようになるのかというと、


この予想の証明が出来ると今までベクトル計算をスパコンの力業でゴリゴリやってた処理が関数(ソフトウェアとしての関数)となり、演算速度が飛躍的に向上するって事かな?


らしい。証明が正しいと嬉しいですね。

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