第51話 新世界のフレンズ

男「『樹から化けネズミを作れるわけないよな…』」

後輩「あー、あのセリフで一気にゾクッとしますよねえ」

男「あの作品の、一貫して漂うダークな雰囲気が鮮やかに収束する一瞬だよね…。僕、小学生の頃、読書感想文の題材にアレ選んじゃってさ…」

後輩「うわ…」

男「おかげでその年の夏休みの半分くらいを、何かにつけて感傷的になっちゃう豆腐メンタルで…あー」

後輩「…なんか、トラウマ掘り返しちゃいましたか…? もっと明るい話しましょうか。んー…」

男「……」

後輩「すごーい! キミは人語を理解できるハダカデバネズミのフレンズなんだね!」

男「待って、この話題にそのネタを入れるのは危険過ぎる、混ぜるな危険過ぎる」

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