明日を見ぬ街

叫

おはようという挨拶が返ってくることに違和感を感じたことがあるだろうか。

今日という日が終わらないことを受け入れたことがあるだろうか。

沈んだ日がまた昇るように繰り返した機械的な私の人生を誰か笑うだろうか。

誰もがそれを受け入れた、それに抗う茶番のヒーローなんてテレビの中にすらいない。

ああどうか、誰も笑わないで欲しい。

初めて見る景色とはこんなにも美しいものなのかと私は問いたいのだ。

崩れるビルの立てる爆音は私の心を震わせた。

盛った炎は私の顔を火照らせた。

私の涙はなんの感情の昂ぶりなのだろうか。

それに答えることができたなら、きっと私は明日を迎えることができるのだろう。

―――――――――　00:00

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。（ログインが必要です）

新規登録で充実の読書を

マイページ: 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる; 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める; フォローしたユーザーの活動を追える
通知: 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴: 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい