鼓動

今、確かに息づくこの鼓動は

『いったい何のために生まれてきたのか?』

そんな意味のない問い掛け忘れるためだろう


傷つかずには生きられないのなら

いっそこのまま消えてしまいたいと

こんな無責任な考えさえも

きっと誰かの言葉の受け売りなのさ


時々思うのだけれど男と女

新しい生命いのちを簡単に作り出せるなんて

なんだか恐くないかい?

どれだけ大切に守っても考えていることなどわかるはずもなく

その運命でさえ手の届かない処にあるというのなら

いったい僕らはどうしてやればいいのかい?


嗚呼あなたを想うこの気持ちは

どれほどあなたに伝わっているというのか

そして時々はこの気持ちでさえ確かさがわからなくなるよ


他人を知るたびに裏切りや憎しみにおびえ

愛を感じるたび傷つき傷つける事を恐れる

世界では今日も罪のない人々がたくさん死んでゆくというのに

僕が衝動的に消えてしまいたいと想うのはなぜ?


快楽と隣り合わせの虚しさに溺れても

それでも愛を信じなくてはならない

人にはそれしかできない

それしかできないのだから


世界中で困っている人々に手を差し伸べられなくても

それでも自分の小ささに嘆いてはならない

人はそれでも生きなければ

生きてゆかなくてはならないんだ


それが僕やあなたに授けられた鼓動の真実いみなのだから

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