LOVE SONG

昨夜初めて思うより華奢な

貴女の躯に腕を廻したあの感覚が

少しでも遺っている内に

自分の胸を抱いてみたりして


派手に撃ち続ける鼓動は

苦しみなんて想いを遥かに超えて

気持ち良さに変わり僕を蝕む


ヤバイ程に甘いあの髪の香が

まだ五感を狂わせたまま

煙草の味も今日はよく解らない


貴女をもっと目茶苦茶にしたいだなんて

そんな正直な気持ちが怖いんだ

逢う度に僕に染まってゆく癖に

少しずつ離れていきそうなのが怖いんだ


「スキ」確かに貴女が胸で呟いてくれた

未来なんていらないと信じてもいいのかな


昨夜慣れない人通りの真ん中で

貴女の唇に舌を這わしたあの感触が

少しも忘れようがないぐらい

自分の記憶を辿ってみたりして


静かに震え続ける全身は

内臓ごとどこか遠くを見てて

心地良さに変わり僕を締める


イケル程に優しいあの掌と指先が

まだ頭の中を襲ったまま

貴女の裸も今日は妄想おもえない


貴女ともっと目茶苦茶になりたいだなんて

そんな真面目な気持ちが怖いんだ

逢う度に僕も染まってゆく癖に

少しずつ慣れていきそうなのが怖いんだ


「スキ」無理に貴女の腕を廻して促す

どうなってもいいなんて決して投げやりじゃない


少し臆病になっていた僕に

貴女が灯をくれるなら

酷く疲労し退屈していた世の中に

もう一度二人で夢を描こうか


迷わないで

僕も愛を出すから

まだこんな気持ちになれる自分に

ちょっと驚いてんだ


昨夜言い忘れた言葉があるんだ

貴女をスキなんだ

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