第6話

男 「うっっ・・・・・・ん~~~~~っ!!あー、終わった終わった!疲れたー!」

男2「おつかれー。お前ももうあがり?」

男 「うん・・・やっとなあ、落ち着いたよ!」

男2「お、ならこれから飲みでもいくか?」

男 「いいねー!行きますか!もう一晩中飲みまくれるぞ!」

男2「明日が仕事じゃなけりゃできるんだけどな。」

男 「ははっ、まあね。じゃあ、早く行こう行こう!」


(カツ、カツ、カツ。キイ・・・ガシャッ・・・。)

ト「うまくいきましたね。」

定「そうだね。」

削「・・・あ、ト君・・・さっきは変なこと言って、ごめんね。」

ト「え、いえいえそんな!ちょっとびっくりしただけで・・・。」

定「いいのよ削!こんなこと位でト君はあんたを避けやしないから!それにさ・・・。」

ト「あっ、あの待ってください!そこからは自分で言いますから。」

定「はいはい。ほら、削もしっかり聞きな。」

削「・・・・・・?」

ト「えーと、はい・・・じ、実はですね!」

削「うん・・・?」

ト「・・・ま、全く同じなんです。」

削「・・・なにが・・・?」

ト「そのう・・・きもち・・・が、です・・・。」

削「気持ち・・・が・・・・・・。」

定「(おい、ト!!もっとはっきり言ってやんなきゃあの子が困っちゃうでしょ!)」

ト「「え、あっ、あ、はい!・・・で、ですから・・・。」

削「・・・。」

ト「・・・好きなんです、あなたの事が・・・・・・。」






削「え・・・。」

ト「で、ですからっ・・・ここで話す前から、ずっと削さんのことが気になっていて・・・初めて話せたときから、もう気持ちが止まらなくて・・・。」

削「な・・・なんだあ。そんな・・・。」

ト「はははっ・・・・・・はい。」

定「はぁ・・・なんと言うか、こういう場面は久しぶりに見るけれど・・・やっぱり殺意が湧くものよね。」

ト「え・・・あ、すいません!いや、あんまり嬉しかったものなので・・・。」

削「でも・・・ト君、それならどうして、今まで打ち明けてくれなかったの?」

ト「あ・・・それは・・・。」

定「あたしが止めさせたのよ、削。」

削「え・・・定ちゃんが・・・?」

定「・・・削、ごめん。でもそれは、あんたの為を思ってやったことだったの。あんた達が安易に結ばれたら、また前みたいなことが起こる。あたしは、そうなるのはもう見たくなかった。それとね・・・ト君、これは君にも謝んなくちゃいけないね 。・・・あたしは正直、ト君がそれだけの覚悟ができるかどうか、信用できていなかったんだ。」

ト「僕を・・・。」

定「そう・・・だから、ごめん。でも、今日のことで見方が変わったんだよ。君は若くて、不器用で、考えも足りなかったり、優柔不断なところもある。」

ト「て、手厳しい・・・。」

定「あははっ。・・・でもさ、あんたの削を幸せにさせたいって気持ちはホンモノだよ。・・・あと今わかったけど、私がそれを見るのが怖かったからっていうのが一番の理由だったのかも。・・・なんだかんだ理由をつけて、実は君達のことを想えてなかったかもしれない・・・・・・ほんとにごめん。」

ト「・・・いえ。定さんは定さんなりに、やれる事をやろうとしたんだと思います。だから、良いんです。僕には責める気なんて起こりません。」

定「・・・ありがとう。」






削「それが・・・この時期にって言うことは、やっぱり・・・。」

定「そこからは・・・ト君。キミが削と決めるのは、もうわかっているよね?」

ト「ええ。」

削「・・・。」

定「もうト君は決めてあるの?」

ト「色々考えてみたけれど・・・決めてきました。といっても・・・これは一つの賭けになりますが。」

削「賭け・・・?」

ト「削さん・・・聞いてくれますか?」

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