春はあけぼの
篠原千秋(15)は、高校の入学祝いに買ってもらったばかりの、スマートフォンを手にニヤニヤしていた。
中学生とは明らかに何かが違う。がんじがらめに縛られていたものから解き放たれた感じがして、高揚感で満たされていた。
制服の高校を選んだのも、気分が一新されて正解だった。
きっとコレが大人になるってコトなのかしらね。
少し勘違いしている気もするが、彼女の気持ちも解らなくはない。
何故なら、幼稚園から大学までエスカレーター式のガチガチの私立の女子校を飛び出して、わざわざ普通の公立高校を受験し直したのだから。
堅苦しい女の園を抜け出して、もっと気楽に夢を語りあえる新しい友だちを作るんだ!
千秋は今、理想に燃えていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます