ふと気づくと、夜汽車に乗っていた少年。手には、『銀河鉄道の夜』の本。目の前には、少女。汽車に乗る前のことが思い出せない二人は、記憶の断片のフィルムを集めながら、旅を続けるが……。少しずつ甦る記憶が、痛い。何か良くないことが明らかになるのでは、とハラハラしながらも、先を読まずにはいられません。全てを受け止める覚悟を決めて、終着駅に辿り着いた二人が見たもの。『銀河鉄道の夜』が好きな、一人でも多くの人に、彼らの旅の行く末を見届けてほしいと思います。