何でもない短編集
鹿江路傍
F小学校の実験
F小学校の児童たちが、明日の理科の実験について話し合っていた。
「明日は解剖の実験だぜ」
「やだなあ。気持ち悪いよ」
「でも、イキモノの体を理解するには必要だろ?」
「ちょっと面白そうだよな」
「うええ。男子だけでやってもらえないかなあ」
「今時こんなことやってる学校なんて、他にないんじゃない?」
F小学校の理科の授業では、その残酷性や手間がかかることから最近では敬遠されがちな、解剖の授業が残っているのだ。
*
サラリーマンのA氏が夜道を歩いていると、ふと周囲が急に明るくなった。空を見上げてみると、大きな円盤型の飛行物体が、A氏の真上を浮遊している。A氏に向かって、眩しいばかりの光が照射された。
次にA氏が気がついた時、彼は手術台の上にいた。四肢は拘束されていて動きそうにない。
A氏はどうにかして首を回し、自身が置かれている状況を確認しようとする。
メスを持った宇宙人が手術台を取り囲んでいるのを見て、絶望した。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます