9.5話 : いや〜、跳躍って大事!
コジー「いやぁ〜、しかし跳躍高めに設定しといて良かった〜」
俺はさっきの戦闘を思い出しながら、自分のステータス選択を褒める。
ステータスは、元から攻撃力・防御・速さ・体力・跳躍の5つが備わっており、その5つのステータスに100の数を自分で割り振れるのだ。
それとは別に職種ボーナスもある。たとえば俺は職業がガーディアンだから、防御、体力が自動でプラス5。これは初期値だから、レベルが上がれば職種ボーナスも上がるようだ。
また、職種によって覚えられるステータスが増えてくる。例えば武闘家なら拳、アサシンなら忍び、巫女やシスターなら祈りなんかが追加されるらしい。
まぁ、ガーディアンの俺は剣術15、防御20+5、速さ15、体力20+5、跳躍30に設定してある。跳躍を高くしたのは他でもない、かっこよさそうだったからだ。
ほら、高く飛べば目立つしさ? 上から剣を振り下ろしたらかっこよくね? いや、30のおっさんが何言ってんだって話なんだけど。歳は30だが、心はまだまだ若いってことよ!
コジー「そう言えば、さっきの敵、あれはレアだったのか? 意外と金が貰えたし。それとも最初だからなのか? それとも物価が高いとか?」
俺は所持金を見て少し驚いた。さっきまで0だった所が、今では50.000ティルになっている。まだ買い物をしていないから何とも言えないが、物価が高いことを覚悟しておかなくてはいけなさそうだ。
そんな他の事を考えている俺とは違って、アッサムは真面目にシュガーのことを探していた。
アッサム「ねぇ、シュガーいないね……どこに行ったのかな? 迷子…はさすがにないよね。シュガーのことだし。コジーとは違ってしっかりしてそうだし。本当、どこに行ったんだろう?」
コジー「おい、こら。今、俺のこと馬鹿にしただろ、な? さすがに気付いたぞ? 馬鹿だからって馬鹿にすんなよ!」
全く……って、一番物価に詳しそうなやつが近くにいたじゃんかっ!!! こいつ村人だったよな?
コジー「なぁ、アッサムさん? ちょっとお聞きしたいことがあるんですけど……」
アッサム「……な、何? ちょっと気持ち悪いよ?」
コジー「なっ……気持ち悪いって酷くねぇか!? せめてキモいにして!! ……じゃなくて、物価についてなんだけどよ、どれくらいなんだ?」
アッサム「ん~。物にもよるけど、親父の店では飲み物が1杯300ティル、飯が1.000ティル、スープが500ティルかな。村の防具屋とかだと安い鎧1つで2.000ティルとかだったと思う」
聞くだけだとそんなに高そうには思えない……のは貰った額が額だからだろうか。それとも俺がおっさんだから金銭感覚違うとか…はないよな、うん。
アッサム「ねぇ、それにしてもシュガーに会えないんだけど……どこなんだろう? もうすぐ村長のいる祠に着くよ?」
コジー「案外、最初から着いてきてないんじゃねーの?」
アッサム「それはないんじゃないかな? ……たぶん」
そうして俺らは村長の待つ祠へと到着した。まぁ、そこには別のやつも俺らを待っていたわけだが。
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