では、私も手短に一つ。怖いと言うよりは不思議な話です。
私には昔から決まって魘される夢がありました。
特に体調の悪い時などに見るのです。
中学生の頃にも、風邪気味で学校から帰った夕方。
リビングで寝てしまい魘されて目を覚ましました。
突然に起き上がり、横でテレビを見ていた弟に
「お袋は?」
と、何故か問い掛けたのですが
夢の内容は決まって覚えていません。
で、ある時。自分に暗示を掛けてみました。
夢から覚めても内容を覚えているようにと。
そして、ある日。見た夢を覚えていました。
それは、昔の放送が終わったTVのように
灰色の砂嵐の中。何かが震えているようでした。
それから、同じような事を繰り返して十数年。
結婚をし、嫁と飲んで帰った時の事でした。
夜中、TVを付けると
零戦特攻隊の特集をやっていました。
元は食堂で戦中は合宿所。
そこは記念館になっていて
飛び立っていった若者の写真が飾られていました。
その写真を見た時。
何故かそこに知った顔が(本当に知っているかは別)。
そこで、ふと私は気付きました。
あの決まって魘される夢。
あれは、特攻で敵艦に突入する零戦のコクピット。
震えていたのは、操縦席の高度計やメーターたち。
その日は偶然にも八月十五日。
何回目かの終戦記念日でした。
以来。ものの見事に、その夢は見なくなりました。
そして、――靖国で会おう――その言葉を知って以来。
時折ですが靖国神社に御参りに行くようになりました。
ノンフィクションでお届け♪長文失礼いたしました(ー人ー)ガッショウ